ほとんどの人にとって、結婚は人生最大の転機と言えるでしょう。
共働き家庭が増え男女平等が増えても、結婚を機に退職する人は沢山います。
結婚したとしても、苗字が変わるだけで働き続けることは出来ます。しかも、専業主婦は、絶滅危惧種とか言われています。今では女性も、働き続けることが普通なんですね。
ただ、保育士は責任・長時間拘束・給料・人間関係など、ストレスも多いです。結婚でウキウキなら、職場も変えて仕事もプライベートもウキウキになってしまう選択もありです。
今回は、保育園の経営・人事で10年働き、転職エージェントの資格もある私が見てきた保育士さんの話も踏まえて、結婚後の働き方を5ルートに分けてお話します。
結婚と保育士の両立が大変じゃないけど…
まず、今の世の中、結婚後も働いている人が多いです。「結婚と仕事の両立が出来ない」ということはありません。
ただ、子供ができれば別です。シフト制の保育士が子育てと仕事を両立させるのは、結構大変です。結婚後すぐに子どもを作るならば、結婚と同時に働き方を変える必要があるでしょう。
しかし、子どもが出来たタイミングよりも、結婚するタイミングで転職する方が、遥かにおすすめです。
辞めたいなら結婚は絶好の機会
結婚する場合、自分だけの都合ではなく、夫と二人の都合で人生が動きます。
夫の仕事の時間や勤務先によっても、こちらも生活スタイルが変わる訳ですよね。
結婚後の生活スタイルは、二人で話し合って決めていくので、他の人の価値観に縛られる必要はありません。
つまり、結婚して引っ越す、夫の生活スタイルに合わせて仕事を変えるなど、保育園に引き留められようが、「無理なものは無理」と無視できます。
唯一の円満退職のチャンス
円満退職なんかどうでも良いと思いますが、結婚は円満退職の唯一の機会です。
出産の場合、退職や産育休の時期は調整できませんので、人手不足の場合は園長や主任が不機嫌になることがあります(結果、マタハラ)
ただ、結婚の場合は、ある程度の退職日の調整は可能ですよね。
結婚してすぐに今の保育園を去りたいなら、円満退職は諦めるしかありません。しかし、年度末まで働くなり、保育園と退職日を調整すると、円満退職を目指せます。
寿退社後の5ルート
結婚して辞めた後は、様々なルートがあります。
夫との兼ね合いだけでなく、結婚・出産・子どもの成長と色々な段階がありますので、自分に合った最適ルートを考えましょう。
だいたい、子どもが3歳になるまでと、小学校に上がる時、子どもが受験する年は、仕事との両立で悩むことになります。
今は子どもが小さい時のことしか思いつかないかも知れませんが、子育ては何だかんだ18歳までは大変なんですよ。
普通に保育士正社員転職ルート
今の保育園を辞めて、より通勤時間の短い保育園や交通の便が良い保育園、またはストレスが無さそうな保育園に転職するルートです。
引越するしないは関係ありません。引越すると嘘ついても別に疑われません。
ただ、結婚を気に転職して、結婚した年に子どもも出来る…つまり転職後すぐに妊娠となると少し面倒が起こることもありますので、その辺は計画的に。
もし、すぐ転職したい&すぐ子どもも欲しいという場合は、転職の際には面接時やその前に話しておくと良いでしょう。転職エージェントに、予めその条件で採用される保育園を探させるのも良いです。
産育休システムは素晴らしいので、出産後も働く場合は産育休を取るのがベストだと思います。
産育休については、以前の記事保育士の産休育休|転職?産育休?制度も合わせてお勉強!の記事で書いていますので、詳しくはそちらで。
パート保育士へ転換ルート
家事も一人のときより大変になるし、夫と一緒にいる時間は最長にしたいし、子どもが出来たらどうせ同じこと悩むし…などなど、色々考えると正社員は面倒だけど、収入がゼロはキツイという場合におすすめのルート。
この場合は、今の保育園は辞めずにパートに変えてもらうという選択肢をあります。
ただ、今まで正社員だった人がパートになると、パートなのに正社員の仕事を平気で振ってくる場合があるので、やはり新生活に合わせて職場は考え直したほうが良いと思います。
パートに関しても、パート保育士として転職する際に必要なこと|給料・保険・扶養を中心に6つまとめます!などで書いてますので、確認してくださいね。
一回休みルート
半年や1年の間、専業主婦になってしまうルートです。
貯まったストレスを放出し尽くして、専業主婦も経験できて、結構おすすめではありますが、ただ夫の収入次第でもあります。
産育休でもそうですが、仕事をしない状態を経験すると、「仕事しないの最高」か「暇すぎるので働きたい」か、結構極端に分かれます。
永遠に仕事をしないかどうかは、前述の通り夫の収入次第ではありますが、自分が正社員ルートに進むべきか、保育士パートルートに進むべきかを考える良い機会になります。
子供に合わせまくりルート
自分のことは置いといて、子どものことだけ考えるルートです。
結婚して出産すれば、今後逃れられないのが育児ストレスです。
子育てが上手くいかないと自分を責めてしまい、人によっては「育児に比べれば保育園で働くストレスなんか余裕だった」という人も少なくありませんでした。
特に保育士は保育プロということで、子育てに自信を持っている人が多いです。
しかし、子育てと保育は似て非なるもの。保育士だから子育てが上手いとは限りません。
逆に、「子育て経験があるから保育なんて余裕」とか言ってる主婦がいたらムカつきますよね?子育てと保育はイコールではないんです。
24時間一緒にいる・夜一緒に寝る・夫との教育方針の調整・子どもの将来・仕事との両立…保育の知識で全部乗り切れるほど単純ではありません。
よって、0~2歳、3~5歳、小学校低学年、小学校高学年、中学生、高校生と6段階に分けて働き方を変えていくのもアリです。
3年おきに働き方を見直すというのは、人生設計上も有効な戦略です。(見直す=転職でもありませんよ)
思い切って園長ルート
先程言いましたが、保育と子育ては似て非なるものです。
子どもがいないから保育が出来ないなんてことはありません。また、子育て経験があるから保育が出来るなんてこともありません。
しかし、両方の経験と知識があるなら、それはもちろん素晴らしいことです。
子育て経験があれば、保護者対応の時の説得力が増しますし、保護者の気持ちもより理解できます。
保育園側も、園長に任命する時は、年齢・保育経験・子育て経験などの人生経験を気にします。
それに、園長は原則として早番・遅番はありません。体力的には楽になることが多いです。給料ももちろんアップします。
そのうち子どもを作るのであれば、今から目指しちゃうのもアリアリのアリです。
今の園で出世して園長になるのが無理そうなら、園長として、もしくは園長候補として転職しましょう。園長や園長候補は、非公開求人も多いので転職エージェントの活用は必須です。
園長の仕事などについては、保育園の園長(施設長)ってどんな仕事内容?出世を目指す保育士さんは要チェック!参考にして下さい。
おわり
本日の5ルート
- ストレス軽減を目指した正社員転職
- パート転職
- 一回休む
- 子ども中心に3年おきに見直す
- 園長を狙う
経営側にいた私としては、園長ルートは結構オススメですけどね。
しかし、せっかくの結婚という転機です。どうせなら仕事もプライベートもガラッと変えてしまうってのも良いですよね。