保育園の園長(施設長)ってどんな仕事内容?出世を目指す保育士さんは要チェック!

保育園の園長(施設長)ってどんな仕事内容?出世を目指す保育士さんは要チェック!

保育園の園長ってどんな仕事をすれば良いのでしょうか。

私は園長たちの上司に当たる部署で働いていましたし、園長の代理で合わせて半年以上は園長の仕事をしたことがあります。

給料が安いのが辛いけど保育の仕事は続けたいという場合、園長に出世する。園長の求人に応募するなどを検討することになると思います。

園長の仕事は沢山あります。そして、園長は保育士とはまた違ったスキル(特にマネジメントスキル)ばかりが必要になってきます。

しかし、最も重要なことは「精神的な支柱になること」です。

今回は、園長の仕事がどのようなものかをお話ししていきます。今後、園長になってみたいと思う方や、まだ園長経験の少ない方、または園長としての自信をなくした方などのお役に立つとお思います。

はじめに

正式には施設長と言いますが、いわゆる園長は、その保育園のトップです。現場の責任者です。

もしあなたが園長を目指している場合、おそらく複数の保育園を所有している企業に入社することになると思います。

ここでは、園長に出世・園長として転職できそうな現実的な例として、東京都で定員60人名~100名程度の認可保育所を想定してお話ししていきます

園長の仕事

園長は、原則として、認可保育所で1年以上の経験のある保育士であればなることが可能です。

企業や市区町村で様々な追加な規定があることが多いのですが、国の規定としては1年でOKです。ただし、あくまで1年間の保育士としての経験が必要です。

例えば、「保育園で1年間、無資格の保育補助をして、保育士試験に受かって保育士になった」や「保育士の資格はあるが、保育所の事務の仕事しかしたことない」という人はダメです。

しかし、「たった1年?」と思いますよね。もちろん1年しか経験がない人を採用するか?出世させるか?というと、そう甘くはありません。

だいたい若くても30歳以上でないと、いくら人手不足の保育系企業でも園長にはさせてくれないと思います。まだ、若い方はもう少し経験を積んで待ちましょう。

さて、それでは、園長の仕事を列挙していきます。(企業によっては本社が代わりにやってくれたり、保育園に事務員を雇って一部任せたり、主任と分担することも出来ます。)

 

  1. 職員のシフト作成
  2. 保育料(延長料金)等の計算
  3. 保育士の給料計算(タイムカードなどの出勤簿管理)
  4. 書類の作成(保育課程・年間指導計画の作成・保育園だよりなど)
  5. 書類の管理(児童票・月案・週案・日誌・避難訓練の記録・履歴書や検便結果など保管や添削など)
  6. マニュアル整備(マニュアルの管理だけでなく、マニュアルの作成や修正など)
  7. 職員管理(各書類の管理・面接・職員育成・査定・クラス配置決定・有給休暇管理・悩み相談など)
  8. 保護者管理(各書類の管理・保護者対応・クレーム対応など)
  9. 児童管理(各書類の管理・事故の対応・クラスの様子の確認など)
  10. 施設管理(施設がしっかり機能するために修繕や清潔さなど全般的に管理)
  11. 行政対応(区や都など、役所の監査に対応したり、問い合わせに答えたりします)
  12. 補助金の計算・申請
  13. 嘱託医・第三者委員・近隣施設の対応
  14. 責任を取る

細かく書けばまだまだありますが、こんなところです。

これを見るとやはり自信喪失しちゃいますか?保育士の仕事とだいぶ違いますよね。パソコンを使う仕事も多いです。

しかも、栄養士さんや看護師さん達も園長の部下になります。

殆どが、管理(マネジメント)です。

しかし、本社や事務員と分担していることが多いので、あまりにも気負う必要はありません。それに、事務仕事は慣れるしかありませんし、「慣れ方」は流石に教えられません…。

ただ、事務仕事に関しては、しっかりとシステムが出来ていると思いますので、あまり気負わなくて良いと思います。

マネジメントとはメチャメチャ簡単に言うと…

保育園をいい感じに回して、成果を上げて、責任をとる」ということです。

ちなみに、保育園がどんな書類を管理しなければならないかは、東京都のこのページが参考になります。

▶▶認証保育所に備える書類

*このページは認証保育所用ですが、認可保育所と殆ど変わりません。



園長に最も必要なスキル

さて、冒頭で「精神的支柱になること」が最も重要だと言いました。

つまり、園長に最も必要なスキルは、パソコンスキルなどではなく、職員管理能力と責任を取る能力です。

職員たちが健やかに働けるようにし(健やかでなくてもヤル気を出して働けるようにして)、安心して保育に望ませ、部下の失敗は自分の失敗として責任を取る。

こういうことです。これによって、職員が働いてくれる訳です。

責任逃れをしようとするのは、責任者として失格です。園長は責任者ですから、責任を取らないなら園長失格です。これが意外と出来ていない人が多いんですね。

責任を取るというのは、辞めるということじゃありませんよ。政治家じゃありませんから。尻拭いをしっかりするということです。

園長が育ててくれる。園長が相談に乗ってくれる。アドバイスをくれる。ヤバイ時は園長がどうにかしてくれる。そういう存在になる必要があります。

園長に最も必要なスキルのために必要なスキル

判断力や決定力、喋りの上手さ、純粋な保育力など色々ありますが、一番重要なものを上げろと言われたら「知識」でしょうね。

頭でっかち(知識だけで理想ばかり)はいけませんが、職員の疑問・相談・悩みは、ほとんどが知識があれば解決することばかりです。

園長の場合は、保育の知識ばかりでなく、会社の規則の知識、法律の知識、社会の知識が必要になってきますが、とにかく「何でも知っている。答えられる。」ということが、職員の安心に直結します

難しいことや専門外のことは、即答できなくても、調べて答えてあげても大丈夫です。しかし、それを積み重ねて知識をつけることです。

教えてあげて育てる・気持ちよく働かせることが、現場の保育士には必要です。

おまけとして、知識に加えて私が良く言っていたのは、謙虚かつ毅然に対応することです。

この謙虚かつ毅然というのは、職員にも使えますが、特に保護者対応には必須の考え方です。

相手への配慮や人として認めた態度を取りながらも、規則や法は守らせ甘やかさない。優れたリーダーには厳しさも必要で、優しいというかビビリの例外認めまくりの甘やかし園長になってはいけません。

これらのスキルが園長に必要な理由

保育園は、いかに大企業だろうと、歴史ある保育園だろうと、今そこにいる保育士たちの質によって保育が決まります。

いくら素敵なカリキュラムがあろうと、スーパーベテラン保育士が一人いようと、保育士が余るほどだとしても、保育士全員の質を上げなければ、保育の質は上がりません。

つまり、園長は職員育成とあわせて、やはり離職率を下げなければならないのです。

これを単にその場しのぎでやると、辞めようとする人をひたすら引き止めるだけの面倒くさいダメ上司になってしまいます。

職員の将来・成長を考えてあげて、頼られる存在に慣れば離職率は大きく下がります。園長一人だけで出来てしまいます。

そうすると、「職員が育ち、その職員が後輩を育て、その後輩がまた後輩を育て…」という好循環に入りますし、離職率が下がるどころか辞めてもパートで戻って来たいと言われることも多くなります。

上手く行けば行くほど、園長の仕事は少なくなっていきます。

園長のストレス

私が見てきた中で、園長の3大ストレスというものがあります。

園長は何だかんだで責任感が育ってきますので、誰か休んだ時の保育のヘルプや一時的なトラブルは我慢できるようになります。

むしろ、日頃は保育に入れないので、ヘルプで保育に入れてラッキーくらいの気持ちなる場合もあります。

さて、それでは、私が見てきた中で思った、園長3大ストレスは以下の通りです。

◆園長の3大ストレス

  • 責任者なので簡単に休めず育児の両立が大変
  • モンスター社員の対応にうんざりする
  • モンスターペアレンツの対応にうんざりする

保育士の悩みと大きく変わらないですね。しかし、やはり園長になると少し内容は変わってきます。それぞれ見ていきましょう。

育児との両立が大変

昔は、園長は子育てが一段落した年齢の人たちが多かったですが、現在は30代でも園長を勤める機会が増えています。

園長は、拘束時間がメチャメチャ長いということは、少ないと思います。体力的にも現場よりはだいぶ楽になります

しかし、子どもがいる場合は、一つの保育園の責任者を勤めるのは、やはり大変です。

特に、子どもの行事と保育園の行事がかぶったりすることも多いので、自分が子育てをちゃんと出来ていない気になります。

それに、いくら保育経験が豊富でも、自分の子の子育てはまた違う悩みやストレスがかかります。自分の子育てで悩んでいるのに、他人の子どもの問題解決ばかりしているのも、精神的に辛い時も出てきます。

園長権限で、自分の子ども行事とかぶらないように、保育園の行事の日程を調整することも少しは出来ますが、自分の都合を仕事に持ち込むのはやはり良くありません。

この点に関しては、ある程度は我慢してくいくしかありません…。しかし、自分の子どもは成長していきますので、永遠に続くわけではありません。

モンスター社員の対応が大変

園長は責任者なので、最後の砦です。トラブルを他に任せることは出来ません。特にモンスター社員が相手となると、基本的に園長や主任だけで対策していくことになります。

保育園だけでなく、どこにでも変な人は現れます。このたまに現れてしまうモンスター社員をどのように対策するかで、園長は非常に頭を悩ませることになります。

基本的に解雇なんてことは出来ませんし、企業に雇われている園長であれば解雇する権限もないと思います。

つまり、上手く付き合っていくしか無いわけですが、モンスター社員は常にストレスを与えてきます。

自分にだけストレスを与えてくるならまだ良いと思えることもあるのですが、このモンスター社員のせいで、他の保育士がドンドン辞めていく状況になってしまうこともあります

保育士不足なのに、モンスター社員がドンドン辞めさせるのはメチャメチャ困ります。何とか対応しなければなりません。

モンスター社員を辞めさせるように持っていくのか、教育してどうにか改心させるのか…。そのモンスターによって考えていくことになります。

モンスターペアレンツの対応が大変

モンスターペアレンツは、基本的に現場が対応することになると思いますが、モンスターが大暴れし始めると(トラブルが悪化すると)やはり園長の出番となります。

もちろん、すぐに「園長をだせ!」というタイプもいます。

ただ、モンスター社員と比べると私はまだマシだと思います。というのも、モンスター社員は毎日トラブルを起こしますが、モンスターペアレンツはトラブルが起こった際に大暴れすることが多いからです。

何のキッカケもなく、毎日大暴れするモンスターペアレンツは少ないと思います。

園長の収入は?

最近は園長も処遇改善されてきてきていますので、私立の認可保育所でも年収500万円以上は狙えます

ただし、園長なのに年収500万以下なのと、500万台、600万台と色々あります。これは純粋に仕事内容が反映されている場合が多いです。

収入が低い場合は、本社や事務員との役割分担がしっかり出来ている。

収入が高い場合は、色々な種類の仕事を任されたり、責任の幅が広がったりする。

園長は重要な職ですので、会社側もしっかりと選びたい場合が多いです。しっかりと事前に話を聞いて、仕事内容と給料が合っているか確認しましょう。

園長への転職の仕方

保育士の転職と転職活動自体は、あまり変わりません。

ただ、園長は園に一人ですので、求人数は当然、一般の保育士より少ないです。とはいえ、保育園は毎年たくさん作られていますので、募集は見つけられると思います。

しかし、それが通勤や給料、仕事内容と合致するかは分かりませんので、複数のサイトを使って探すことになります。

また、園長は非公開求人も多くありますので、紹介型の転職サイト(転職エージェント)を使って、非公開求人を教えてもらう必要も出てきます。

「なぜ園長の転職は非公開求人を狙うべきか?」これについては、非公開求人とは何かが分かっていればすぐ理解できます。

おわり

園長を目指して、出世もしくは転職を検討しているなら、ぜひ今日の記事をしっかりと頭に入れておいて下さい。

少し内容が多かったので、何度も読み返して園長の基本を抑えましょう。

それでは本日のまとめ。

園長の仕事はパソコンや事務仕事、各種管理の仕事が中心。

最も重要なのは職員管理スキル。

身につけるべきは様々な知識。

園長は最後の砦なので、モンスター対応が大変。

年収はちゃんと上がる。

転職は、非公開求人も必ずチェック。

園長を目指そうと思うことはとても素晴らしいことです!

是非とも挑戦してみて欲しいと思います。

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