今日はエリクソンの生涯発達理論(ライフサイクル論)について書いていきます。
保育士試験で何回も落ちてしまう人って、単に勉強してないか「保育(子どもに関すること)以外に興味がない」から落ちちゃうんですよね。
保育士試験なのに、「幼稚園とか社会保障制度とか老後のこととか、関係ない!」って言いたくなりますよね。
私もそうでした。というか、今でもちょっとそう思います。
でも、保育士の資格は幅広く活かせますし、子どもがいれば親がいます。その両方のケアできないといけませんから仕方ありませんね。
そして何より、子供が保育園に在籍している期間だけ良ければいいって訳にはいかないんです。「今」だけの視点ではなく、「将来」を見越した支援が必要なんですよね。
だから、一見保育に関係ないことも出てきます。そして、この将来を見越した支援の根本にあるのが「ライフサイクル論」です。
保育士試験に出てくるエリクソンさんについて
エリクソンが提唱したのが生涯発達論(ライフサイクル論)なんですが、まずは生涯発達論(ライフサイクル論)の前にエリクソンさんについて、知っておきましょう。
エリクソンさんは、かわいそうなことに幼少期に差別で苦しんでいました。試験には出ないので掘り下げませんが、ユダヤとかハーフとかいうことで差別を受けたんですね。
今の日本ならハーフは大人気なんですけどね。
そこで、アイデンティティーについて深く考えたんでしょうね。
そして、教師を経て精神分析化・発達心理学者になっていくんですね。
ちなみにアメリカ人です。
で、このアイデンティティーという言葉は、生涯発達論(ライフサイクル論)に何度も出てきます。
保育士試験のエリクソンの生涯発達論
エリクソンがよく出てくる理由が、発達段階を大人になってからの時期も取り入れたことです。
エリクソンは生涯を8つの段階で捉えています。(ライフサイクル)
各発達段階で社会的危機、つまり発達課題・心理社会的課題があるので、それを乗り越えることで成長していくとうイメージです。
生涯において学びが必要であるという考え方ですね。
そして、課題を乗り越えられなければ基本的不信を持つとされています。
8つの段階とは?
乳児期・幼児期前期・幼児期後期・児童期・青年期・初期成年期・成人期・老年期
エリクソンのアイデンティティーについて
エリクソンは何度もアイデンティティーという言葉を出してきます。
実際は、「自我同一性(アイデンティティー)」という書き方をされることが多いですね。
青年期にアイデンティティーを確立することが課題としていますし、中年期にはアイデンティティーの問い直しがあるとしています。
アイデンティティーって、意味が分かりづらいんですが「自分である!」ということです。
エリクソンさんが青年期にアイデンティティーを確立するために必要としているのは以下の4つです。
- 自己斉一性:過去からの時間の連続性、変わらない部分への感覚
- 対自的同一性:なりたい自分の感覚
- 対他的同一性:他人が見ている自分と、自分が思う自分が同じかどうかの感覚
- 心理社会的同一性:自分と社会との結びつきの感覚
これ、心の中で無意識で起こっている(であろう)感覚なので、言葉で理解するのはかなり難しいですよね。
ちゃんと成長できているのか、自分がこうなりたいというのがあるのか、みんなは自分をわかってくれているのか、自分は社会で能力を発揮できるのか。
こいういう感覚があれば、アイデンティティーを確立できるという感じです。
おわり
エリクソン=ライフサイクル論って感じなんですが、ライフサイクル論というより生涯発達論です。
ライフサイクルに成年期や老年期を加えたこと、アイデンティティーの確立が重要であると考えたこと…。この辺が有名な理由です。
エリクソンはこの理論が有名なので、理論の内容もしっかりと覚えておかなければなりませんね。
ここでは重要な部分に触れましたが、しっかりテキストで復習して全体像を掴みましょう。
他の人物は、保育士試験に出てくる重要人物一覧と合わせて覚えていきましょう!
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