過労死などを受けて、残業についての上限を決めるとか、色々話題になりました。
ちなみに残業の上限は月100時間になったそうです。多っ!と思いますが、その人達は残業代を大量に貰っていますので、年収も高くなってきます。
しかし、ブラック企業やブラック保育園は、そもそも残業代を払わないという荒業を使ってきます。
残業
残業とは所定の労働時間以上を働くことです。
8時間以上働いたら残業という簡単な話ではないので注意してください。6時間が所定の労働時間なら6時間以上働いたら残業です。
しかし、法律で決まっているのは1日8時間の週40時間を法定労働時間としていますので、8時間以下の労働時間で残業代を払うかは会社規定によります。
また、変形労働時間制でその日の所定の労働時間を9時間としていたら、9時間以上で残業です。
変形労働時間制?
1週間単位の変形労働時間制、1ヵ月単位の変形労働時間制、1年単位の変形労働時間制など、3種類あります。
会社によって設定が異なりますので、一概には言えませんからココでは簡単にしか説明しません。
例えば、週の変形労働時間制の場合、毎週月曜が暇で、毎週水曜日が忙しいという場合は、月曜を6時間勤務・水曜を10時間勤務などに予め設定出来るということです。
月とか年の変形労働時間制は、その期間が広がるだけです。
保育園の場合、月でシフトを出していることが多いので、1ヵ月単位の変形労働時間制を取っているところが多いですが、年始や年度末を長くするために1年単位の変形労働時間制を取っているところもあります。
ただし、全ては1日8時間、週40時間がベースになっています。
変形労働時間制を取っている場合、様々な規定が追加されますので、保育園がどのタイプの変形労働時間制を取っているかを確認しておくと、もし何かあった時に便利です。
残業の種類
所定の労働時間が終わってから働く一般的な残業だけが残業ではありません。
持ち帰り仕事も、実際は持ち帰り残業です。それにシフトの30分前に出社しろと言われたら、それは朝残業です。
残業代
残業代は、月給を時給換算した給与の1.25倍。つまり、割高です。
この残業代を抑えるために、早く帰らせる人遅く帰らせる日を決められる変形労働時間がある訳です。保育士不足ですので、出来る限り保育士さんの労働時間を有効に活用したいということで、帰れる日は帰らせて、上手く回したい訳です。
一般的な高収入な仕事は、純粋に給与が高いということもありますが、残業をガンガンします。本当に月に50時間とか100時間とか平気で残業します。
仮に概算ですが月給が20万円の場合でも、100時間残業すれば月に35万円くらいになります。よって、一般企業なら「残業したい!」という人も多いです。
しかし、ブラックにはそんなの関係ありません。「払わなければ良いじゃん」というトンデモナイ理論で攻めてきます。
なぜサービス残業が存在する?
理由は簡単です。
タダ働きさせれば人件費が削減出来るから。
人件費が削減できれば儲かるからです。
ブラック保育園かの見極めポイント
一時的に、1日だけ、行事の前などの時に、更に何かの事情と重なってどうしようもない時に「サービス残業してくれ!」と言われることもあるかも知れません。
園長とか主任から「給料出せないけど、飯おごるから、日曜出てきて手伝って!」とかもあるかも知れません。
しっかりとした信頼関係があったり、仲が良いから手伝ってやろう的な感じなら、たまには良いと思います。そういうことが稀にあっただけで、ブラックと言ってしまうのはよくありません。
何でも金!金!言ってばっかりだと息が詰まります。
しかーーし!そこにつけこんで、断れない性格の人とか、何度も頼むとか、断れない状況を作ってくると、隠れブラックです。仲良しのフリをして搾取するので、意外とタチが悪いです。
さらに!「会社の規定だから!」と嘘規定を振りかざしたり、「プライベートよりも子どものことを優先しろ!」とか謎の精神論で洗脳してきたら、ブラック確定です。
労働には相応しい対価を支払うのは原則です。
ブラック企業やブラック保育園とは対話は難しい
ブラック企業やブラック保育園は、ワンマン経営に多いです。
保育園の場合は、園長=経営者の場合や、家族経営などが、ワンマン経営化し、ブラック保育園になりやすいです。
自分で会社を作った人は、もちろん自分の会社が大好きです。そして、自分の会社愛を社員にも押し付けます。
そりゃあ社長は自分の会社が成功したら嬉しいので、サービス残業も無限にするでしょう。でも、それと同じだけの働きを、給料無しで出来る訳がありません。というか違法です。
会社を愛せ!保育園のために生きろ!系の精神論ばかり喋る社長や園長は、もう自分で自分を洗脳している状態に陥っているので、何を言っても聞こえていません。対話は難しいです。
そういうブラック企業やブラック保育園は、残業以外にも違法なことばかりやっていると思います。経営の仕方が間違っているので、正すのはほぼ無理なのです。
保育士不足で、保育士確保競争が激しいので、ブラック保育園は減ってはいます。しかし、それは給与だけの待遇面だけ。ワンマン経営のブラック保育園が立ち直った例は一つしか知りません。それは経営者が変わった時でした。
補足
ワンマン経営や家族経営が駄目ということはありません。
優れた経営者の場合は、むしろワンマン経営の方が良いと思っています。そして優れた経営者の血縁なので家族経営でも良いと思っています。
よって、転職一択
ブラック企業やブラック保育園は、残業関係以外でも様々なところにブラック要素が目白押しです。
もし、今は気づいていなくても、転職したら違いに気づいて驚くかもしれません。
ブラックに当たってしまった場合の対処法は、早めに逃げることが一番です。
一般企業では過労死してしまう人も毎年沢山います。一種の洗脳状態にされるのです。そして、過労と洗脳で、転職する意欲や人と関わる意欲もなくなってしまうんです。
もし、ブラックに捕まってしまったら、早く逃げて下さい。