保育士に「向いていない」と思った時は…|実は向いてない人はちゃんといます。

保育士に「向いていない」と思った時は…|実は向いてない人はちゃんといます。

保育士に向いてないと自分で思いこんでいますか?

それとも、心無い人に向いてないって言われましたか?

今回は、保育士に向いている人、向いていない人のお話と、向いていないと言われて自信喪失したらどうすればいいか、保育園の経営・人事を10年やってきた私の視点からお話します。

ただ、実は、保育士に向いていない人はいます。

というのも、保育士の仕事は国家資格を与えられた専門家であり、仕事は子供の面倒だけじゃないし、生活だって不規則になるからです。

今回の記事で、自信を取り戻して保育士の仕事を続けられるようになってほしいと思います。




保育士に向いている人、向いていない人

保育という仕事を一人で極めようとすると地獄です。当サイトでは、何度も書いていますが、保育士の仕事は、体力も頭も気も才能まで使います

体力は子供を抱える、大きい声を出す、行事各種で使いますね。

頭は保育計画、連絡帳、企画書などで使いますね。

気は職員との人間関係、保護者との人間関係、子供の安全確保などで使いますね。

才能は歌やピアノ、絵や制作で美的センスなどが必要になります。

役割分担が出来ていない保育園だと、死を覚悟しても一人ではできません

これをしっかり把握した上で、向いている人と向いていない人を見ていきます。

保育士に向いている人

箇条書きでいきますね。

基本的に1つ当てはまるということはなく、複数当てはまれば向いています。

これに当てはまる人は、ちゃんと向いていますよ。また、当てはまってないからと言って向いていないにはなりません。

★保育士に向いている人一覧

  • 子どもが好き
  • 一人で何でもやろうとしない
  • 先を考えられる(計画の大事さを分かっている)
  • 書類の重要性を理解している
  • 保育園の役割を理解している
  • 社交的
  • 遅番より早番の方が好き
  • 収入よりもワーク・ライフ・バランスが大事
  • ピアノ・歌・絵・文章のいずれか1つは好き

これに少しでも当てはまっているなら、安心して下さい。保育士に向いていますよ。

また、ピアノ・歌・絵・文章については、1つ以上好きであればOKです。上手い下手ではなく、好きであればOKです。

先ほどの当てはまっていなくても、後述の向いてない人の項目に当てはまっていなければ、問題ないです。

補足

保育というのは、計画・実行・反省を繰り返すものです。

単純作業でない何かしらの管理をする仕事なら、ほとんどの業種でPDCAサイクルという手法を使います。

PDCAとは、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の略です。

保育は子供や書類、保育計画の管理をしますので、保育計画でこのPDCAサイクルを回しているわけです。

これは保育だけでなく、様々な仕事で使われている手法で、これが出来ないなら確実に保育は行き詰まります。

保育では、このPDCAサイクルは、計画して反省・評価して次の計画に活かすなどで、しっかり保育計画(年カリ・月案・週案など)に使うようになっています。

保育士に向いていない人

向いている人と同様に、箇条書きでいきます。こちらは、1つでも当てはまると向いてないと言えるかも知れません。もちろん、改善できますが。

★保育士に向いてない人一覧

  • 子どもが嫌い
  • 一人で何でもやろうとする
  • 書類なんて無意味と思っている
  • 子育てをすべて代行していると思っている(保育園の役割を理解していない)
  • 自分の保育観とか保育論が強すぎる
  • 収入ばかりが気になる
  • 彼氏が出来ると仕事がおろそかになる
  • 朝に弱い
  • ピアノ・歌・絵・文章の全てが嫌い

これに当てはまる人は、保育士に向いているとは言い難いですね。

保育園や保育士の仕事をしっかり理解できない勉強不足の状態だと、保育の仕事はかなり辛いです。

あとは、根本的に社会人としてどうか?という欠点がある人も向いていませんね。これは保育士に限ったことではないですけど。

保育士に向いていない人・自信がない状態になる人を掘り下げてみる

子どもが嫌いというのは論外ですが、他の項目については理由も合わせて説明した方が良いと思います。よって、補足説明が長くなりますので、項目を分けながら説明していきますね。

一人で何でもやろうとする

一人で保育の仕事を極めるのは無理です。保育はチームで行います。保育士が一人だけ保育園に配置されることはありません。

また、一人で何でもやろうとすると、仕事を抱え込みすぎてうつになる人も多い業界です。自分が潰れて保育ができなくなるなら、保育士に向いていません。

書類なんて無意味と思っている

向いている人の項で説明しましたが、管理する仕事ではPDCAサイクルを回しています。保育だけではありません。どんな仕事でもです。

それに保育計画や記録は全て子供の成長のため、安全のためです。

準備がいい加減なら事故や怪我が起こります。事故や怪我が起きていないからといって、書類をいい加減に済ませる園長だったりすれば、その人の元で育てられるのは保育士のキャリアアップ的にマイナスです。

保育園の役割を理解していない

家庭での子育てに干渉しすぎたり、自分の考えを保護者や子どもに押し付けるなど、保育園の役割を分かっていない人は、保育士に向いていません。

これは、勉強不足ですね。

自分の保育観とか保育論が強すぎる

保育士というのは保育指針・保育園の理念・児童福祉法など様々なものを根拠に、保育を実行する専門家です。その専門家であるということを証明するための国家資格です。

自分の保育観や保育論が強すぎる人は、意外と保育指針を無視したりします。保育指針を無視するなら、それは保育ではありません。

保育指針がショボいとかいう人もいますが、保育指針がショボくても保育指針に沿って保育するのが保育士です。それが仕事です。

でも、実際は保育指針をちゃんと勉強してないだけだと思いますが。

弁護士が法律を無視したりする訳が無いように、保育士も児童福祉法や保育指針を無視するなんてありえないことなんですね。

収入ばかりが気になる

収入ばかりが気になる人は、今の保育業界に向いていません。

保育業界は、出世もせずに給料がみるみる上がることはありません。業界全体がそうです。それなのにお金の話ばかりする人は、保育士に向いていません。

ブラック保育園でも我慢しろという意味ではありません。まともな保育園でも補助金次第なので、高給を支払うのは難しいのです。

彼氏が出来ると仕事がおろそかになる・朝が弱い

これ書く必要ないかな~と思ったんですが、結構多いので書きました。

保育士に向いていないというより、社会人失格ですよね。

ピアノ・歌・絵・文章の全てが嫌い

ちゃんと保育士をやっていれば、1つは上手く出来なくても好きになるはずです。

それでも全部嫌いということは、向いていません。

保育士に向いてないと言われり、自信がない状態になった時は

保育士に向いていないと言われたら、やっぱり落ち込みますよね。

また、先程の向いている人・向いていない人を見てどうでしたか?向いている項目に当てはまるものはありましたか?それなら、向いていますよ。

向いてない項目に当てはまってしまいましたか?その場合は改善すれば大丈夫です。

ただその前に、向いてないと言ってきた人がどうなのか考えてみましょう。

保育士に向いてないって言ってきたヤツ

上司(園長・主任)が言ってくる場合については後述しますが、「保育士に向いてないよ」と言ってきた人について少し思い出して下さい。

その向いてないって言ってきた人は、保育士ですか?ちゃんとした保育士ですか?

もし、私が書いた向いてない項目に当てはまっている保育士だったら、それは貴女が向いていないのではなくて、言ってきた人が向いていないのです。

また、保育の仕事を知らない人が、向いているか向いていないかを判断することは出来ません。

そんな人達の言うことを聞く必要はありません。

上司(園長・主任)が言ってくるならその保育園はアウト

保育士は専門家だと言いましたが、資格をとった瞬間スーパー保育士になる訳ではありません。しっかりと育てられなければなりません。

大した指導もないくせに「向いてないよ」とか言ってくる上司だったら、その保育園で貴女が育つことは非常に難しくなります。

上司や先輩というのは、後輩を育てるのも仕事です。

たしかに保育士は激務です。多種多様の仕事と割に合わない給料で不満だらけなのに、部下の育成まで…と思うかも知れませんが、部下の育成が上手く行けば、役割分担が出来て仕事の効率化が可能です。

それが分からない上司は、良い上司は言えません。

保育士に向いてない項目に当てはまっていた場合

さて、人から「向いてないよ」と言われ、更に向いてない項目にまで当てはまっていたら、もう向いていないと確信してしまうかも知れません。

しかし、まだ大丈夫です。改善できます。

保育士が、保育の専門家であるということを再認識しましょう。

例えば、相手が医者だろうと弁護士だろうと、保育の分野では保育の専門家である保育士は負けません。

今は自信がなくなって少し歪んでしまっているかも知れませんが、保育士というものを再度見直して、保育士の役割・保育園の役割をもう一度勉強してみましょう。

今は自分と周りの考え方に影響されていますが、スグに考え方が変わると思います。

上手くいかなくて既に保育士としての自信をなくしてしまっていたら

「もうどうでもいいよ、自信ないよ」と思ってしまっているのなら、何かしらの行動が必要になってきます。

精神的に参っているわけですから、リフレッシュが必要です。

休む(有給休暇・休職)

中々難しい場合もあると思いますが、休んで思いっきり遊びにいってみましょう。

連休や有給休暇を織り交ぜて、遠くに旅行にでも行きましょう。

休みの日にいつもの行動範囲内で遊ぶより、遥かに効果が高いです。

もし、休めないなら、一度退職してしまって転職までの間に少し時間を空けて、リフレッシュしましょう。

別の保育園へ転職

「有給休暇も取れないし、旅行に行くお金もないわ!」という方、失礼しました。

有給休暇が全然取れない保育園は問題ですし、ささっと転職してしまいましょう。

有給休暇が取り放題の保育園なんてないと思うかも知れませんが、私が経営・人事を担当していた保育園では、有給消化率100%の人は沢山いましたし、誰も文句言いません。

こういう保育園も結構あるんですよ。

保育園以外の別の業界に飛び込んでから戻ってくる

保育士に向いていないのではなくて、保育園の労働環境が悪いせいで自信がなくなっているなら、一度保育園以外の仕事をしてみるのも良いですよ。

その仕事が向いてるかも知れませんし、普通の会社で働く場合は保護者の立場も分かりますよね。

それに、他の会社の方が貴女にとっては保育園より激務だったりして、保育園への味方が変わるかも知れません。

どちらにせよ、良い人生経験になると思います。

おわり

本日のまとめです。

  • 貴女は保育士に向いている。もしくは、向いていないことはない。
  • もし向いていなくても少し勉強しなおせば治る。
  • 「向いていない」と言ってくる人は分かってないので、言うこと聞く必要なし。
  • 自信がないのは、貴女を育ててくれない上司のせい。
  • リフレッシュして心機一転がんばりましょう。

保育士になって、保育士に心底向いていない人って、あまりいません。

役割分担が出来ている保育園なら、苦手な分野があっても大丈夫です。

何でも出来る保育士を目指しても燃え尽きちゃうだけですよ。燃え尽きるというか、実際は不可能なんです。

しっかり役割分担が出来ている保育園に行きましょう。

それでは、転職する場合は、転職の成功を祈っています。

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