有給休暇|基礎知識6つと保育士の転職時の上手な消化方法!

有給休暇|基礎知識6つと保育士の転職時の上手な消化方法!

私も10年も保育園の経営と人事の部署に居ますと、様々なトラブルに遭遇しました。

今日は有休の基本的な知識と、シフトが厳しい保育士さんの上手な消化方法をお話しします。

有給休暇の基礎知識

有給休暇は労働基準法に定められており、正式には「年次有給休暇」と言います。1年毎に有給休暇を与えるためです。

1.有給休暇の権利発生

有給休暇は以下のように規定されています。

その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。

(労働基準法第39条)

少し分かりにくいですね。

とりあえず、入社後半年間で欠勤を繰り返していなければ10日の有休が貰えるということです。

ポイントは2つです。

  1. 入社半年後
  2. 出社日の8割以上の出社

これで有休を貰う権利が発生します。

2.有給休暇の日数

6ヶ月経過したあとは、その6ヶ月後から1年おきに有給休暇が貰えます。

また、勤務年数に応じて貰える有給休暇の日数も増えていきます。

  • 6ヶ月後 :10日
  • 1年6ヶ月後:11日
  • 2年6ヶ月後:12日
  • 3年6ヶ月後:14日
  • 4年6ヶ月後:16日
  • 5年6ヶ月後:18日
  • 6年6ヶ月以上:20日

これは、法律で定められた最低の日数です。しかし、保育園で法定の日数よりも多く有給休暇を与えるところはほぼありません。

しかし、正社員の保育士さんはこの日数は必ず有給休暇が貰えることになっています。

3.パートの有給休暇の日数

パートの場合、貰える日数に違いが出る場合があります。労働日数に比例して有給休暇が貰えます。

皆さんは、時給計算で給与を貰う人がパート、月給で貰う人が正社員と考えていると思います。もしくは、週40時間働くのが正社員、それ以下が短時間労働者(パート)というイメージでしょうか。

しかし、法的な規則では社会保険に加入しているかどうかで差をつけることが多いです。

社会保険に加入する条件は色々有りますが、大きなポイントは週30時間以上の労働時間かどうかです。ここでは他の社会保険加入条件は省きます。

 

有給休暇の日数の判断では、週30時間以上働くパートさんは、正社員と同じ有給休暇が貰えます。

また、週の所定労働時間が30時間未満かつ週の所定労働日数が4日以下(もしくは年の所定労働日数が48日から216日まで)の労働者は、労働時間に比例して有給休暇が貰えます。

詳細な日数についてはコチラを参照してください。

4.有給休暇を取った日の時間数

意外と気にしていないのが、有給休暇を取った日は何時間働いた設定になっているのか?ということです。

月給というのは、様々な手当で構成されていますので、単に「月給÷日数」で日給が決まる訳ではありません。

例えば、ある保育士さんが毎日8時間労働+1時間残業で、毎日9時間働いていて、その保育士さんが有給休暇を取った場合、有給休暇を取った日は「8時間」労働したことになります。

毎月8時間労働+1時間残業を20日やっていたしても、仮にその月に20日有給休暇を取ったとすれば、8時間労働を20日間したことになるので、給与が安くなります。

有給休暇は、休んでも1日の所定労働時間を働いたことになるので、残業は入りません。

常に9時間働いていても、1時間は残業ですので計算されません。少し残念ですが、休んでいる日には確かに残業もしていませんので、我慢です。

5.有給休暇の申請の際の注意

有給休暇は1年間で与えれば良いものですし、次の1年に残った日数を持ち越すこともできます。よって、指定した日に必ず有給休暇が取れるということはなく、調整が入ります。

当然、「今日用事が出来たんで有休で」と言った場合に、シフトで動いている保育園では特に調整が出来ません。よって、会社は「○日前までに申請すること」的なことが就業規則に決められているはずです。

また、その「○日前までに申請」したとしても、その日に2人も既に有給休暇を取っていれば、「別の日に変えて」と言われることもあります。

保育園が通常運転できないような状況にならないように、会社側にも有給休暇を取得する時季を変更したりする権利があります。

これを「時季変更権」といいます。

よって、有給休暇は出来るだけ早めに言って、保育園と調整して上手く消化していきましょう。

6.有給休暇の繰越

有給休暇は繰越ができますが、時効もあります。

時効が来ると有休は消滅します。

繰り越せるのは基準日の2年後までです。

基準日というのは先ほど説明した、入社から「6ヶ月後」とか「1年6ヶ月後」とかの日です。その日から2年後です。

この2年後を意外と勘違いする人が多いので、例えを書いておきます。

例えば、1年目の有休を全て使った保育士さんが居たとします。

1年6ヶ月後に有休が11日貰えます。2年6ヵ月後までに全く使っていなかったとすると、2年6ヵ月後には追加で12日貰えますので、合計23日の有休を使える状態になります。

しかし、また有休を使わずに3年6ヵ月後まで使わなかったとすると、14日プラスされますが、最初の11日はココで消滅します。よって、37日にはらなず26日になります。

有給休暇の消滅と新たな有給休暇の付与が合わさりますので、結構難しいかも知れませんが、分かっていないと損します。

しかし、訳わからんとか考えたくない思うなら1年毎に上手く消化していきましょう。

そもそも有休が取れない?

日本人は真面目気質ですし、周りの目を気にします。そのため、好き勝手休むのが申し訳ない思ったり、怠けてると思われたりしてしまいます。

その結果、有休の消化率は全体で50%程度にとどまっています。

保育士さんの場合は、保育園が人手不足すぎて子ども達が心配で、取りづらい人も多いと思います。

休憩や残業もそうですが、心身のリフレッシュが出来ないと、余計にミスや事故が起きるリスクが高くなります。本当に良い保育を目指すなら、しっかりとした休憩と休暇を与えるのが良い保育園です。

しかし、法律で決まっていることですし、本来は保育園はそういう園の雰囲気を変える責任があります。全く取れない保育園は完全にブラック保育園ですので、転職するしかありません。

全部取るのは難しく、結構余っている場合には、転職の際にまとめてとってしまいましょう。

転職の際の有給休暇の消化

残った有給休暇を退職前に一気に使うのを「有休消化」とか言うことが多いです。

しかし、保育園のような大忙しの年度末に簡単に有給消化させてもらえるかという話です。

有給消化はトラブルの元が潜んでいます。

仮に3月末で辞めて、4月から新しい保育園に転職しようとする場合を例に、2つお話します。

1.3月末に退職&3月中に消化するパターン

3月末に退職する場合…つまり正式な退職日が3月31日の場合、は3月末までに有給休暇を取らないとなりません。

しかし、残りの有給休暇を消化しようとすると、単に年度末で忙しく、有給休暇が取れないため、トラブルに発展する可能性があります。

年度末の忙しさと、新しい保育園との調整、もしかすると引越も絡むかもしれません。

何でも年度末にまとめると心身ともに疲れてしまいますので、是非とも有給休暇を消化したいところです。

仮に有給休暇が10日残っている場合、もちろん保育園に「残りの有給休暇を使うので、最後の2週間は行きません」とか言うとかなり揉める可能性がでてきます。

対策としては、早めに転職先を決めて、早めに退職を伝えて、計画的に有給休暇を消化して行くしかありません。

何よりも早めの行動が重要になります。

有給休暇が残ったまま退職日を迎えると、退職してしまった人はその保育園の職員ではなくなりますから、有給休暇を申請する権利がなくなってしまいます。

2.3月末に辞めて4月上旬に消化するパターン

こちらは年度末の忙しい時期をしっかりと働き、3月末で辞めて、残った有休分だけ4月1日などから消化していきます。

しかし、これは思わぬ落とし穴があります。

例えば、有給休暇が5日残っていて4月1日~4月5日まで有給消化することになると、正式には4月5日が退職日になります。

保育園の場合、基本的に各月の1日付けの職員を行政に報告していきますので、4月の報告では辞める前の保育園の職員になってしまうのです。

それを新しい保育園が知らない場合、2つの保育園にあなたの名前が登録されており、トラブルに発展する可能性がでてしまいます。

2つの会社に正社員で属する事ができないので、5日までは前保育園の社員になりますので、新しい保育園に迷惑をかけることになる可能性があります。

新しい保育園に伝えて問題なければいいですが、何も考えずに4月に有給消化すると、思わぬトラブルになります。

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