東京都は毎年8月に「都内の保育サービスの状況について」のデータを公開してくれます。
私はこれを元に、どこの区に保育園を出そうかなと考えていたものですが、今年の発表では待機児童が今までで最も凄い減少のしかたでした。
約8500人の待機児童が約5500人に減少しました。これ、結構トンデモナイ減り方です。
平成29年末までに待機児童の解消を目指す「待機児童解消加速化プラン」という国の計画がありましたので、沢山のお金や力が動いた結果ですね。
完全な待機児童の解消は無理だったものの、保育士が増えた系のニュースはありません。ということは…?
待機児童の状況関連情報の確認
さて、まずは、待機児童に関する情報を少し掘り下げて確認します。
待機児童数と保育所数、オマケとして都内の市区町村別のデータを見ていきます。
待機児童の減少っぷりを確認
今までは、ほとんどが毎年待機児童が増えていて、一番頑張った年でも850人の減少でした。しかし、それが突然3,000人以上の減少になりました!
これは凄いですね!
単純に考えても3,000人分、しかも0~2歳中心で、保育定員を作った訳ですよね。
保育園の増加数を確認
単純に考えても3000人分の定員を作ったということは、保育園がそれだけ増えたということです。
現在は認証保育所は新たに作ることは殆ど無い上、認可保育所に移行させていますので、数は減少しています。
認可保育所はどんどん増えていっており、当然、最大の待機児童の減少を見せた今年は最大の増え方(+253施設)になっています。
当然、これまでで一番多く保育園を作った年になりました。
市区町村別
これは表が大きいのでリンクをつけておきます。
東京都▶▶市区町村別の状況
コレを見ると分かるのは、待機児童が軒並み減少していることですが、それに加えてそもそもの児童の数が減少している区が多いですね。
都内で働く保育士なら、予備知識としてこの表を確認しておくと良いでしょう。自分の働く市区町村がどんな状況になるのかを知っておくのも、地域性の確認として必要です。
保育園選びがより重要に
保育園の数が最も増えた年になりました。
保育士不足の原因は、待機児童数が増えたことに対応するために私立の保育園をたくさん作ったことが原因です。
保育士不足のお陰で給料がドンドン上がっていますが、保育士数が充分に増えないことには、保育士さんは激務から開放されません。
保育園は激増しましたが、保育士数が激増したというニュースはありません。
もちろん、保育士試験が2回になったり、保育士の話題が多くなっていることで、年々保育士数は増えていますが…。
今年はただ単に保育園だけがめちゃめちゃ増えただけの可能性もあります。
保育士がいないのに保育園がめっちゃ増えたということは…
保育園だけが増えてしまたため、人手不足の保育園が増えてしまった可能性があります。
もちろん良い保育園は人手不足になりづらく、居るところには居るんですが、普通の保育園や特にブラック保育園は人手不足に悩まされているんですね。
そこに更に保育園だけが増えるということは、現時点で少ない保育士を更に分散させてしまうことになるんです。
つまり、保育士不足が更に加速して、普通の保育園がブラック保育園になったり、ブラック保育園が更にブラック保育園になる可能性もあります。
オープニングスタッフも安易に選んではダメ
新しい保育園が増えたので、オープニングスタッフの募集も多かったですし、まだまだ多いです。
心機一転して新しい保育園に行こうと思うのは良いですし、もしかしたら相性が良いかも知れません。
ただ、もし人間関係から逃げるためだけにオープニングスタッフを目指すのは、あまりオススメできません。
なぜなら、オープニングスタッフは、他の保育園で人間関係がうまく構築できなかった人の集まりであることも多いからです。
オープニングスタッフについての記事は別に書いてますので、オープニングスタッフを検討している保育士さんは確認しておいて下さい。
ちゃんとした保育園選びを!
保育士不足が解消されるのはかなり先のことだと思われます。そこに保育士の増え方を上回る保育園が作られています。
ちゃんと転職エージェントを使ったりして事前に調査し、面接や見学でしっかり園長や園の雰囲気を見極めましょう。
関連記事やおすすめの転職サイトを参考にして、転職を成功させましょう。
おわり
それでは本日のまとめです。
- 待機児童数が約3,000人も減少
- 保育園数が約250軒も増加
- 保育士数が激増したニュースは見当たらず
- 保育園選びがより重要になるので、慎重に選ぼう
当サイトでは、沢山の記事で保育士さんをサポートするとともに、お悩み・転職相談も受け付けています。
どんどん活用して、良い保育園を見つけ出して下さいね!