意外と知らない保育士の時短制度|転職後すぐ利用できることも!

意外と知らない保育士の時短制度|転職後すぐ利用できることも!

時短勤務ってご存知でしょうか?

もし育児と仕事の両立に苦しんでいるなら、利用しないと損かも知れません。

保育士さんは結婚や出産を機に退職したり、パートに変わる人が多いですが、時短勤務について知っておきましょう。

実は、時短勤務の正社員として入社することも出来るんです。

今回は、保育園の経営・人事を10年、現在保育園のコンサルティングや転職エージェントをしている私が、保育士の時短勤務についてお話しします。




保育士の時短勤務

正式には「短時間勤務制度」といいます。

3歳未満の子どもがいる人が申請すれば、1日8時間労働を6時間労働に短縮する事ができる制度で、全ての会社の就業規則に盛り込むことが義務付けられています。

産育休を取ってから時短勤務で復帰するというのが多いです。

一般企業の場合は勤務時間は指定されますが、保育園のようなシフト制の場合は、労働者毎に調整することになるでしょう。

法律で3歳未満が時短を希望すれば認めることが決まっていますが、企業が独自に作る制度ではその後も時短を認めることもあります。(就学までOKなど)

ただし、当然ほとんどの企業では、給料は働いた分しか貰えません。

8時間分の給料が、6時間分になるってことです。

時短勤務の期間

子どもが満3歳になるまでの期間で時短勤務できますが、3歳まで取り続けなければならない訳ではありません

半年だけでも1年でも申請時に決めればOKです。

その期間が終われば、前の普通の正社員に戻れます。

時短勤務の時の給料

時短勤務を認めさせる法律はあっても、時短勤務中の給与を保証する法律はありません。

これは”ノーワーク・ノーペイの原則”と言いまして、原則として働いた分しか給料は出ないということです。

給料は特に規定のない場合は、元の月給から算出した時給計算になります

よって、フルタイムパートのような給与計算になります。

賞与(ボーナス)の支払い減るか無くなり、退職金も一部削られたりする可能性があります。

時短勤務時の社会保険

法定の時短勤務を利用する場合には、減った給与によって保険料が下がったとしても、元の保険料を支払ったことにしてもらえるので、将来貰える年金は減りません。

しかし、その後の会社独自の時短勤務制度の場合は、単に給与が下がっただけと見なされ、保険料が下がり、将来貰える年金も減ります。

厚生年金のことを考えると、法定の時短勤務だけにした方が良いですね。

しかし、長い人生の内の数年だけのことですので、年金の総額から考えると大幅に減る訳ではありませんから、ワークライフバランスを重視して良いと思います。

時短勤務の取り方

保育園によって様々です。

時短勤務申請書のような物を作っている保育園もありますし、単に口頭で伝えれば終わりの保育園もあります。

時短勤務は時給計算でもパート保育士扱いにはならない

正社員の場合は、所定の労働時間が8時間が6時間になるだけですが、時短によって降格させるなどは原則認められず、立場を変えずに働けることになっています

労働時間が6時間で時給計算になるからと言って、パートに降格ということはありません。

保育士が時短勤務する際の注意点

人間関係を良好にしよう

産育休の記事でも書きましたが、マタハラ問題が意外と多い保育園ですので、時短に対するハラスメントも起こり得ます。

「楽できて良いね」とか、「サボってる」などと文句を言われることがあるかも知れません。

言うまでもないですが、その分の給料は下がっているし、育児が忙しいから国が認めている制度なので、文句を言われる筋合いは無いのですが、一人の保育士が時短勤務してその補充が出来ていない場合は、文句を言いたくなる気持ちも分かります。

ただ、本来は文句を言う先は時短を取った保育士ではなく、代わりの人を補充できていない保育園に言うべきなんですがね。

しかし、「そんなこと言われも当然の権利なんで」の一点張りの「権利お化け」になると、周りを完全に敵に回します。

育児との両立が辛いことと、皆のお陰で両立出来ているという感謝を伝えましょう

当然の権利とは言え、みんなのお陰で時短勤務が出来ていると思わなければなりません。

時短勤務をすることでハラスメント行為を受けた場合は、転職も考えた方が良いかもしれません。

保育園によっては最初から時短の状態で採用してくれるところも多いですので、転職エージェントに探してもらうのも手です。

下部に紹介サイトのランキングページへのリンクを載せておきますので、参考にしてください。

 給与

パートと同じ時給計算になってしまいますし、賞与(ボーナス)の保証もありません。よって、収入が大きく減るのは確実です。

賞与の支給は保育園によって様々で、そのまま支給してくれる保育園もあります。

ただ、賞与は支給する義務はありませんので、トラブルを起こさないようにしましょう。

単純計算でも労働時間が8時間が6時間になるので、収入は4分の3になります

時短の保育士さんは残業も少なくなると思いますし、前述の通り賞与の保証もありませんので、収入が4分の3以下になるのは確実でしょう。

申請した期間だけ時短にできるので、無理して3歳になるまで取り続ける必要はありません。

家計と相談して、必要な期間だけ時短勤務しましょう。

おわり|時短勤務は上手く利用しよう

育休は取っているでしょうから、1歳〜3歳までの2年間使うことができます。

しかし、2年間は給料が4分の3以下になってしまいますので、家計と相談ですね。

育休明けで全力で働くのが不安だと思いますので、少なくとも復帰後の半年や1年は時短勤務を検討してみてはいかがでしょうか?

また、出産を期に退職した人は、パートとして新しい保育園を探すと思いますが、時短勤務スタートの正社員と言う道もありますので、選択肢の一つとして覚えておいてください。

子育てと保育士の両立は大変ですが、だからと言って先ほどの”権利お化け”になってはいけません。

「子育てしてるから偉いのか!?」という考えの女性も多いです。

余計なストレスを回避するためにも、嘘でも良いので、感謝の気持ちを伝えましょう。

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