保育士さんは未だに女性がほとんどです。
つまり、保育園は”女の職場”。
女の職場は、女性が女性をいじめることが多いです。それは、保育園だけでなく、どこの職場でもあり得ることです。
しかし、だからと言ってただ耐える訳にはいきませんよね。
保育園は女の職場化する場所
女性のみで構成されているだけで、俗に言う”女の職場”と化す訳ではありません。
売上目標やノルマがなく、同じような仕事と同じ人間で繰り返す職場は、仕事以外にやることがないのか、いじめなどが横行します。
また、女性は寿退社や妊娠・出産などで辞める人も多く、女性は入れ替わりが多いため、辞めさせても良いと思ってしまうのも、いじめがエスカレートする原因です。
保育園は、見事に当てはまっていて、完全な女の職場化を果たしています。
しかし、今は深刻な保育士不足です。
いじめなどで保育士が辞めてしまったら、保育士確保は大変ですので、すぐに補充できない可能性もあります。
経営側からしても勘弁して欲しいことです。
保育士の”いじめ”の種類
簡単に2つに分けられます。
- 上司が行ういじめ=パワハラ
- 同僚や部下が行ういじめ=モラハラ
どちらもハラスメント行為であり、違法性があります。パワハラの場合は、権力を使ってハラスメントを行うので、より悪質です。
モラハラはまだそんなに言葉として流行っていないので、上司はパワハラ、同僚や部下はいじめと思ってもらっても構いません。
保育士が”いじめ”にあった場合の対処法
まず、逃げるのか、戦うのか(仕返しするのか)。
ここを決めなければなりません。
逃げる場合は、転職か異動するのが基本ですね。
戦う場合は、様々な手段があります。しかし、戦うのは相当な労力と時間、場合によっては費用もかかります。
つまり、戦う場合は、刺し違える覚悟で臨むことが大事になります。
”逃げる”場合は、転職か異動
転職
保育士不足ですぐに転職先が見つかるので、さっさと転職してしまいましょう。
しかし、転職するということは、ある意味で逃げるということ。
いじめた人たちに仕返しすることは出来ません。
しかし、いじめた人たちに一矢報いるためには、相当な時間と労力がかかりますし、お金もかかるかも知れません。
時間や労力、費用を考えると、戦いが終わってから「無駄だったな…」とか「割りに合ってないな…」と思ってしまうかも知れません。
いじめを行うような奴らに時間を使いたくないと思う場合は、早めに転職するのが一番基本の作戦になります。
異動願
もし複数の保育園を経営している会社であれば、異動願いも有効です。
会社側も退職されるのは困るので、意外とOKしてもらえます。
これも転職と同様に逃げるという分類になりますが、転職ほどの負担はありません。
その保育園を運営する会社が嫌いではないけど、現場の保育士だけが嫌いという場合は、転職をせずに異動願を提出してみましょう。
いじめた保育士や保育園と”戦う”場合
「いじめた奴らを許さない!」と思うなら、戦うことになります。
いじめのような攻撃に対して、普通にいじめで返すと喧嘩になってしまい、喧嘩になると両成敗になってしまいます。
そんな子供じみたことはせず、しっかりと法的根拠に基いて戦いましょう。
そうした戦いをする場合は、とにかく”証拠”が大事です。
ハラスメントのLINEやメールは保存しておき、ハラスメントの事実を日記などに記して記録しましょう。
スマホの動画や録音機能も使えば、確たる証拠として使えます。心身に影響が出たなら医師の診断書も必要です。
証拠がなければ、戦いには確実に勝てません。
上司・本社・人事部などに報告
会社・保育園には、従業員の生命・身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう必要な配慮をしなければならない義務があります。
これは労働契約法第5条です。
また、職場環境を整える義務もあります。
いじめを放置するということは、この労働契約法違反になります。
よって、上司や本社、人事部に報告して、対処をお願いしましょう。
運が良ければすぐに解決します。
ただ、普通の会社は無視できないのですが、ブラック保育園の場合はまともに取り合って貰えない可能性があります。
また、ブラック保育園のトラブルでよくあるのが”言った言わない論争”です。
出来るだけ、文書やメールなどの記録が残る方法でやりとりをすることをお勧めします。
労働局に相談
保育園が相手にしてくれない場合、労働局に個別労働紛争解決の援助を求めましょう。ちゃんとした証拠があれば、労働局が保育園に指導をしてくれます。
改善したフリをして内情が変わってないなんて場合は、「あっせん」というサービスもあります。
これは、無料で弁護士が間に入ってくれるサービスで、直接保育園と話す必要もなく、弁護士の助言なども受けられる素晴らしいサービスです。
基本的には心身の苦痛に対する損害賠償請求をすることになります。
ただし、このサービスは法的拘束力がなく、保育園側があっせんに行かないと言われれば終わってしまいます。
ADR
ADRは弁護士など法律の専門家が間に立って、中立な立場で話し合いができる調停のようなものです。
残念ながら費用はかかります。しかし、弁護士などが出てくれば、保育園側も真面目に対応してくれる可能性が高まります。
弁護士が主催するもの、司法書士が主催するもの、社会保険労務士が主催するものがあります。
ただし、専門家を実費で雇う場合、損害賠償や慰謝料が取れても、赤字になる可能性が大いにあるので注意してください。
弁護士&裁判
もう許せなすぎて、保育園と全面戦争したいと言う場合は、正式に弁護士に依頼しましょう。
解決できずに進むと裁判になります。
裁判となると全面戦争ですので、相当な時間・労力・費用がかかります。
裁判をやってしまうと、保育園や他の保育士さん達と大きな溝が出来てしまいますので、復帰は絶望的です。
裁判を行えば、いじめを止めさせる処分申請、損害賠償請求、保育園が放置したことに対する損害賠償請求などが出来ます。
弁護士も当然必要ですし、裁判費用もかかります。負ければ大赤字です。
本当にボロボロにされてしまった場合のみ考えましょう。
警察
いじめの度が過ぎていて、もはや犯罪レベルに達していたら、警察に被害届を出すということも出来ます。
殴るとか蹴るとかの暴力があるか、名誉毀損になるような場合に限られます。
被害届を出して、受理されたとなれば、相手に逮捕される恐怖を与えることが出来ます。
ただし、とにかく被害を証明できる証拠が必要になります。
また、録画や録音は必須と言えるでしょう。
さいごに
もし心や体が壊れるほどにやられたのなら、全力で戦っても良いですが、そこまでボロボロにされているのに戦うのは大変です。
家族の協力が不可欠になります。
戦うのはとても大変なので、転職か異動で新天地に向かうのが、やはりお勧めですね。