面接の際には必ず提出する履歴書。書き慣れるなんてことはないので、けっこう大変ですよね。
履歴書をいい加減に書いたことは、面接官はすぐに分かります。
履歴書だけで一瞬で不採用になることもあります。
私も、10年間保育園の経営&人事をやってましたし、転職エージェントの資格もありますので、まず履歴書が原因で不採用にならない書き方をご説明します。
保育士の履歴書について
保育士不足の昨今、履歴書の質がちょっと悪いくらいで簡単には不採用にはなりません。
しかし、人気の保育園や、たまたま応募が重なった時には、相手に勝利して採用を勝ち取らなければなりません。
面接での基本を押さえつつ、履歴書もベストな書き方を覚えておきましょう。
保育士の履歴書の基本
パソコンが苦手な保育士さんも多いと思うかと思いますが、パソコンで作るのがおすすめです。
ただ、手書きを推奨する人もいますが、今の時代、パソコン使ったらNGなんて言われることはありません。
履歴書は”志望動機以外は”使いまわせますので、パソコンで作った方が良いですよ。
それでも手書きで書くなら、まず基本中の基本ですが、字は下手でも良いので丁寧に書きましょう。
たまに、文章を書くに連れてドンドン右上がりとか右下がりになっていく人が居ますが、まっすぐ書いて下さい。
書けば終わりではなく、相手に読ませる為に書いていることを忘れずに。
読めない履歴書や読みにくい履歴書は相手にストレスを与えますし、「字も書けないのか」と思われてしまいます。
連絡帳だけでなく、指導案も手書きの保育園はまだまだ多いですが、今から字が綺麗になれと言われても無理ですよね。
また、履歴書の様式は意外と色々とあります。変にオリジナリティーのある履歴書や、自分が書きたくないような項目がある履歴書は避けましょう。
志望動機の欄がない履歴書もありますので、志望動機が猛烈に苦手な方は、そもそも志望動機の欄がない履歴書を使ってしまうのも一つの作戦です。
保育士の履歴書の項目別対策
名前
名前を書くだけですので、問題ないですが、読みやすく大きめの字で丁寧に書きましょう。
ふりがなについては、「ふりがな」と書いてあれば平仮名で、「フリガナ」と書いてあれば片仮名で書きます。
住所
都道府県名を省略する人がいますが、省略はしないようにしましょう。また、マンションやアパート住まいなら建物名も書きましょう。
番地などの数字がハッキリ読めなかったりした場合、建物名を書いておかないと届かないことがあります。
採用通知等が郵送で送られる場合に届かずに再送させるというのは、保育園にも郵便局にも二重で迷惑がかかります。
連絡先
携帯電話の番号でOKです。
固定電話があっても携帯電話で良いですよ。
写真
たまにデジカメで自分で撮った写真を貼る人がいますが、証明写真を撮って下さい。
そして、たまにTシャツみたいな服で撮っている人もいますが、スーツなどのフォーマルな格好で撮って下さい。
また、完全な真顔ではなく少しニコっとしていてOKです。
たまに、真顔のつもりなのか魂が抜けたみたいになっている人がいますので、少し口角を上げておいた方が無難です。
本来は写真の裏に名前を書いてから糊付けします。封筒の中や面接後に、糊(のり)付けが甘く、写真が剥がれてしまい、誰の物か分からなくなる場合があるからです。
学歴
1行名の真ん中にに「学歴」と書いてスタートします。
元号・西暦どっちでもOKですが、履歴書の提出日や生年月日などとと同じ書き方にしましょう。
小・中学校は卒業だけでOK。高校以上は「入学」と「卒業」の両方書きます。大学等は学部や学科、専攻はしっかり書きます。
入学・卒業と二回書くのが面倒でも、「同上」「〃」とか書かずに二回書きましょう。
職歴
学歴のあと1行空けて、次の行の真ん中にに「職歴」と書いてスタート。
正社員で入社した保育園・会社は全て記入します。
これまで担当した仕事や役職を書くと良いのですが、欄が足りなくなる場合がありますので、そういう場合は「職務経歴書」を添付しましょう。
職務経歴書いらないと言われることも稀にありますが、欄が足りなかったとなれば受け取らない人はいません。
正社員でなくても、保育園でアルバイトやパートをした場合は書いておきましょう。全然関係ない業種のアルバイト経験は書かなくても良いですが、社会人になった後に、バイトした期間が長い場合は書いておきましょう。
保育士の経験年数によって園への補助金が変わる物もありますので、経験年数を長く書けるなら書いておきましょう。転職にとても有利になります。
本来は、職歴の後に賞罰を書きます。普通ないと思いますので「賞罰なし」書きます。ほぼ全員が賞罰はありませんので、書かなくても悪い印象は持たれません。
その下に最後の行の右寄りに「以上」と書いて終わりです。
資格
保育に関係ない資格も全部書きましょう。
国家資格も公的資格も全て書くのが良いです。
資格は書けば書くほど得します。
資格を取った年月日の順番に書きます。
取得見込みのものがあれば、そちらも記入しましょう。
取得見込みというのは、ほぼ確実に取れるものですので、取りたいとか取れそうと勝手に思ってる資格を取得見込みと書かないようにしましょう。
有利になりそうな場合は、「取得に向けて勉強中」と書いてアピールしても良いです。
趣味・特技・得意科目など
得意科目があった場合は素直に書いて良いですが、得意科目にあまり自信がない場合は、趣味や特技を書きましょう。得意科目がある場合は、何故得意と言えるあかも書きましょう。
趣味
「映画鑑賞」とか書くのではなく「映画鑑賞が趣味で、毎月1本は見ます。」とか「映画鑑賞が趣味で、ミュージカル作品をよく見ます。」とか、人柄が分かるように書くほうが良いです。
「映画鑑賞」とか「読書」とか「音楽鑑賞」と単語だけ書く人が多いですが、それだけ書いても、「はいはい、いつものパターンね」と、目に止まりません。
ただ、特にここに気合を入れすぎる必要はないので、考えるのがストレスなら軽く書くだけでも構いません。
特技
趣味と同様で、特技と言える理由も合わせて書きましょう。
保育に役に立つものが良いですが、保育に役に立たなくても書きましょう。
どれだけスゴイのか分からないと目に止まりません。
「そんな大した特技じゃないけど…」と思っても、全く出来ない人よりは遥かに出来るはずです。恥ずかしがらずに書いたほうが良いです。
趣味や特技は、もちろん保育に役に立つものがあると良いですが、関係なくても忍耐力や継続力や集中力などがあるアピールになります。
書き方は趣味の書き方と同じでOK。
志望動機
絶対に書いて下さい。なぜか、たまに書いていない人がいます。
志望動機がないというのは、猛烈に失礼ですので、印象が悪いです。
「子どもが好きだから」とか、そんな書かなくても分かることだけではなく、何故この保育園・この会社で仕事をしたいのかを伝えて下さい。
自分の言葉で大丈夫です。
志望動機については、悩む保育士さんが多いので、専門記事を作りました。
是非、読んでおきましょう。
希望欄
基本的には「御社(貴園)の規定に従います。」でOKですが、もし譲れない条件がある場合は怖がらずに書きましょう。
よくあるのは勤務地です。複数園を持っている企業の場合、希望の希望勤務地を書いておくべきです。
例えばアナタが千葉に住んでいて、江戸川区で働きたいのに、世田谷勤務とか言われてもキツいですよね。
また、園長・主任募集などの役職が付くものに応募した場合は、「園長業務(主任業務)を希望します」と書いて良いです。
パートの場合は勤務可能な時間帯を書きましょう。
書いていないと、希望がないんだろうと思われますので、会社の都合の良いように扱われる場合もあります。
私が履歴書だけで不採用にした保育士
私は10年間、経営・人事の部署をやっていましたが、保育士不足の最近でも沢山の不採用を出しました。
私が厳しのではなくて、面接した数が多いので、比例して不採用も多くなっているだけです。
理由はさまざまですが、履歴書を見ただけで不採用を決めたケースはこちらです。
- 写真を貼っていない
- 字が(下手なのではなく)雑で読めない
- 履歴書がシワやシミだらけ
志望動機がたくさん書いてあるのに文章が下手で意味が分からない人は多かったですが、そんな人よりもこれらの人の方が私にとっての評価は低いです。
一応、読んでおくと得すると思いますので、こちらの記事も確認してみてくださいね。
最後に
保育士さんが履歴書を書くに当たっての基礎知識に私のアドバイスを加えて書いていますので、これを押さえていればかなりベストな履歴書に仕上がります。
大変だとは思いますが、一度、良い履歴書が完成すれば、後は志望動機以外は使い回せますから頑張って下さいね。
これらを読んでも全く書けん!という人は、もう転職エージェントに登録して添削してもらうしかないでしょう。しかし、転職エージェントは、履歴書や職務経歴書の添削も仕事のうちですから、喜んで書き方を教えてくれますよ。