どうもこんにちは。
最近は久しぶりに保育の現場に入ったりして、改めて子ども可愛いな~と思いつつ、やっぱり保育士キツいな~とも思う今日この頃です。
この記事作成時点では2月末ですので、転職先が決まった方やこれから急いで決める方も多いと思います。
保育園の数も多いですし、同じ会社でも園によって全然中身が違ったりします。
そうなると、「もう自分で選ぶのはキツすぎる!」となりますよね。
そうすると、「転職アドバイザー。キャリアアドバイザーに相談だっ!」
となっちゃいますよね。
非公開求人にはホワイト保育園が多いから転職サイトに登録してアドバイザーに教えてもらおう!とかいう嘘には騙されないでくださいね。むしろブラックの方が多いくらいです。
だって、ホワイト企業はそんな無意味に高いコストをかけて求人募集する必要がないんですから。
悪質業者ばかりで国が動く始末
有料職業紹介業というのは、転職エージェントとか転職アドバイザーとかキャリアアドバイザーとか転職のプロと名乗る保育園のこともよく知らん人がテキトーに紹介する仕事です。
そんなのでプロと名乗って良いんですから驚きの業界です。
保育園の転職に関しては15年くらい人事をやっている私の方が遥かに詳しいので、営業電話をかけてくる保育士転職サイトの転職のプロに色々教えないと話が通じないレベルです。
なので、もちろん保育士の採用に紹介なんて使いません。
紹介料で年収の30%も取られますからね。年収300万の人なら紹介料90万ですよ。
まともな保育園なら90万あれば3~5人雇えます。これが実態です。
しかし、保育士1人紹介したら100万円~みたいなビジネスですから人手不足業界ではめっちゃ儲かる訳です。
儲かるとなれば、悪質な業者が大量発生するのは当然で、悪徳業者が増えたので国が動きました。
紹介業者認定制度の背景
深刻な人手不足の中、医療・介護・保育分野の求人者の多くが、医療・介護・保育従事者確保のために有料職業紹介事業者を活用していますが、一部の悪質な事業者との間でトラブルが発生しています。
こうした状況を改善するために、厚生労働省では、令和2年度委託事業として、医療分野・介護分野・保育分野それぞれの業界団体、当該分野を取り扱う有料職業紹介事業者及び労働関法等の有識者からなる「医療・介護・保育分野における職業紹介事業に関する協議会」(座長:今野浩一郎学習院大学名誉教授)を分野別に開催し、医療・介護・保育それぞれの分野において有料職業紹介事業者が適正な事業運営を行う際に満たすべき「基準」を取りまとめました。 この「基準」をもとに、厚生労働省では委託事業として、医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者の認定制度を構築し、一定の基準を満した有料職業紹介事業者を「適正な有料職業紹介事業者」として認定することとなりました。
引用:厚生労働省
つまり、”まともな業者認定”を始めたわけですね。いいですか、優良な業者の認定じゃないですからね。適正な運営してるだけです。
適正な運営するなんてめっちゃ当たり前のことですが、それすら認定していかないといけないくらい紹介業者は最悪なんですよ。
どんな感じで認定されるのかというと、
「お祝い金を支給しない」などの法令を遵守していることはもちろん、「取り扱い職種別に手数料を公表している」、「転職活動を濫りに助長するような不適切な広告表現・広報活動を行っていない」などの一定の基準を満した有料職業紹介事業者を「適正な有料職業紹介事業者」として認定しています。
引用:厚生労働省
当たり前すぎて笑えます。
どれくらいの紹介業者が認定されてるの?
いわゆる普通の紹介業者である認定業者はどれくらいあるんでしょうか?
その驚きの数字はこちら!
なんと147のうち13だけっ!!!
しつこいですが、これ普通の紹介業者の数ですよ。優良かどうかの認定じゃないので。
どれだけしょーーーもない業界かお判りいただけますかね?
こんな業界にお金なんか払いたくないでしょう。まともな保育園なら。
人が足りな過ぎて幾ら払ってでも保育士確保しないとヤバい保育園なのが丸わかりです。
(保育園側からぼったくりますので、もちろん求職者は無料です。)
保育業界の転職事情、ヤバすぎますね。
人材紹介業者(キャリアアドバイザー)が全部悪い訳ではない
この認定制度というのは、「医療・介護・保育」業界の話です。
超人手不足業界だから儲かるので悪徳業者が殺到している訳です。
でも、「他の業界でも年収の30%とかぼったくりじゃないの?」なんて思っちゃいそうですが、そんなことはありません。
基本的に紹介業者は高年収の人たち向けのサービスです。
例えば…
コンサルタント/年収1000万/紹介料300万
年収に比例して紹介料は上がってますが、こういう人たちは1年で数千万~億単位で稼いだりします。
そういう人なら企業は紹介料が高くても欲しいに決まってますから、完全にwin-winになり、紹介業が健全に有益に機能する訳です。
もっと稼ぐためにもっと高い紹介料を払って優秀な人たちを集めるなんて、とても普通のことですね。
しかし、保育園はそういう業界じゃありません。
保育は福祉ですから、稼ぐという業界ではありません。
保育業界に紹介業者なんて来なくて良いんですよ。
保育士さんは紹介業者ばかりに頼ってないで自分で考えてね
保育園も保育士さんも疲弊しています。
毎日大変ですよね。
私も保育に人事にICT化に大変です。
でも、チームの仲間や子ども達、そして協力的な保護者に助けられ、楽しく日々を生きています。
それだけ頑張ってるのに、こんな業者達が金をむしり取っていくのです。
私はこれも保育士の給与が上がらない一因だと思ってます。
だから、保育士のみなさんには考えて欲しいのです。
他にお金が取られるのがもったいないということを。
保育士は無料で利用できますが、あなたが入社する保育園は搾り取られましたよ!保育業界のお金を自分たちで守ろう!
ウチの保育園は紹介業者使わないからちゃんと保育士さんに分配できてますけどね!