どこの職場でも人間関係はありますし、どこの職場でも人間関係が退職の理由の上位です。
しかし、保育園の人間関係は少し異質です。
もはや、人間関係が良好かどうかが、仕事探しの一番重要なことかも知れません。
保育園の経営・人事を10年やって、転職エージェントの資格もある私ですが、保育士の人間関係の悩みを完全に解決するのは難しかったです。
しかし、どこに行っても上手くやれる保育士がいるのも事実。
今回は、保育園での人間関係が異質な理由、悪くならないための対策、悪くなってからの対処法などをお話していきます。
保育園での保育士の人間関係が異質な理由
保育士は、ストレスフルな仕事です。
多くのストレスがかかる状況下では、人が寛大で居続けるのは難しいです。
保育士は、人間関係だけでなく、様々な理由でストレスがかかっていますので、イライラしている人が多いです。
それに、人間関係だけを取っても色々とありますよね。保育士同士、園長や主任の上司との関係、保護者との関係…。
同じ子供、保護者、職員と少なくとも1年間毎日一緒にいなければなりません。しかも、長時間。
保育園のような閉ざされた空間で、色々なストレスを抱えて、同じ人たちと生活し続ける場合、相性の悪い保育士や保護者に当たってしまうと、人間関係だけで頭がおかしくなってしまうこともあります、
このストレスフル状況で、最低でも1年間同じ人たちと長時間接し続けるのは、異質です。
保育士の「女の職場」な人間関係
また、保育園でなくても「女の職場」と言えば、人間関係が悪い代名詞みたいになってます。
女性は、面と向かって喧嘩することが少ないからでしょうか?
保育士さんと面談した際、悪口・陰口・文句がかなり多いです。
保育士さんが可愛い格好して帰っていったら、「合コンじゃね」「不細工な彼氏とデートじゃね」「夜はキャバクラで働いてんじゃないの」とか、根も葉もないことを言い合って楽しんでいます。
それも良いとは思いますが、色々言われる人が人間関係が下手で、完全なターゲットになると、聞こえるように言い始めたりして、イジメになっていきます。
そういうターゲットにならないようにしなければなりません。
保育士を続ける以上、女の職場からは逃れられませんので、人間関係のスキルを身に着けるよう努力してはいかがでしょうか?
保育士に必須な裏スキル:人間関係スキル
かっこよく言えばソーシャルスキル。
これを身に着け、使用することも仕事の内だと思います。
それに、対友人でも対恋人でも必要になるスキルです。身につけて損はありません。
保育士は特に人間関係に悩む人が多いので、ピアノや絵や歌なんかより、人間関係スキルの方が重要なんじゃないかと思ってしまいます。
人間関係スキルを身につける上での基本
何でも「うさぎとかめ」的な戦略が基本です。
すぐに人を動かそうとしたり、すぐに言うことを聞かせようとする短絡的というか短気な人は、必ず失敗します。
そういう人が、イジメやパワハラを行い、更にはブラック企業を作り上げてしまいます。
人間関係をよくする基本的な考え方
- 相手を変えようと考えない
- 欲すればまず与えよ
同じようなことですが、これが人間関係を良好にする基本です。
「これじゃあ自分だけ損する!」と思うかも知れませんが、長い目で見たら得しますので安心して下さい。
相手を変えようとしない
相手を変えようとすると人間関係は上手く行きません。
例えば「あげまん」をイメージしてみて下さい。あげまんは、相手に尽くしつつ相手を操作していき、気がついたら尽くさせています。
これが最強です。
無理に相手を変えようとする性格の人は、前述の通りイジメやパワハラをする人間になります。
欲すればまず与えよ
「欲すればまず与えよ」は、人生の基本と言っても良いでくらい大事な考え方です。
キリストが言っていることですし、2000年以上大事な考え方と思われている訳です。
もやは、これが正解と言っても過言ではないですよね、
話して欲しいなら話しかける。話したいなら聞く。プレゼントが欲しいならプレゼントをあげる。仲良くなりたいなら仲良くする。誘われたいなら誘う。
好かれる人はみんなこういう人です。
保育士の人間関係スキルの基本を踏まえてやること
基本的な考え方を身に着けたところで、具体的にやれることの例を出していきます。
保育士の人間関係スキル1:コミュニケーションスキル
自分からコミュニケーションを取っていき、しかも自分はこういう人だということもしっかり伝えていきます。
職場の人達と適切なコミュニケーションを取っていけば、変わった人やひねくれた人以外には嫌われません。
また、コミュニケーションが取れない人は、陰口や悪口を言ってストレスを発散する方向に行ってしまいます。
そうすると、裏で敵が増えていき、派閥やお局などの標的にされて、結果的にイジメられる対象になってしまうのです。
愚痴を言うのは楽しいですが、聞き上手の友だちに話すなどに留め、職場で言うのは避けましょう。
保育士の人間関係スキル2:共感スキル
心理学では専門用語がありますが、とにかく共感するのはかなり効果的です。
類は友を呼ぶと言いますが、これは同じような考えの人と喋っている方が楽しいからです。
職場の人はあくまで仕事上の付き合い。保育上必要なこと以外で、「私の考えは違う!」「それは間違ってる!」と仕事と関係ないことでも必要以上に対抗する必要はありません。
共感して好かれれば、相手も共感してくるようになり、やりやすくなります。
保育士の人間関係スキル3:スルースキル
何かこっち見ながら喋ってるよ…文句言ってんのかな
この前の件でみんな私のことをこう思ったんじゃないか…
こういう人間だと思われてるんじゃないか…
こんなことを、1人で考えても何にもなりません。
確認できるんなら対処も必要ですが、分からないことを考えるのは無駄なのです。
気にしてもしょうがないことを気にすると、無駄なストレスがかかります。
無駄なストレスと受けて不機嫌になっても、周りは何故アナタがストレスを受けているのか分かりませんので、変な人扱いされてしまいます。
もし影で文句を言われていても、あなたに攻撃がこないならスルーしましょう。
保育士の人間関係スキル4:距離を保つ(仲良くなりすぎない)
友人関係でもそうですが、職場の同僚でも、必要以上に1人と仲良くなってしまい、依存関係になってしまう人がいます。
奇跡的に親友レベルの相性の人もいるかもしれません。しかし、その関係が破綻した時に取り返しがつかなくなります。
大人の交友関係は「広く浅く」が基本です。
ちょっと相性が良さそうだからと、どんどんその人に依存していく人がいますが、本当に親友になれた例はほとんど見たことありません。
親友は無理に作るものではなく、いつの間にか出来るものです。
しかも、社会人です。仕事とプライベートは分けましょう。
保育士の人間関係スキル5:我慢しすぎない
どうしても相性が悪い人もいますし、園長や主任などの上司が訳の分からない人の場合もあります。
好かれるために頑張り過ぎて、我慢しすぎると、そういう邪悪な人たちにいいように使われます。
嫌なことは嫌だという断る勇気を持ち、誰からも好かれようとしないようにしましょう。
どうしようもないくらい相性が悪い人がいたら、転職すれば良いんですから、貴女の心身がおかしくならない程度に頑張りましょう。
心身がおかしくなりそうだと思ったら、迷わず転職して良いんです。
保育士の人間関係のまとめ
さて、保育士に必須かも知れない裏スキルについてでしたが、まとめます。
- 相手を変えようと考えない
- 欲すればまず与えよ
これを基本でしたね。
- コミュニケーション
- 共感
- スルー
- 距離を保つ
- 我慢しすぎない
そして、この5つのスキル。これを意識して下さいね。
現在の保育園の人間関係が壊滅的な場合でも、次の保育園で使えますし、これは仕事以外でも使えます。
おまけ:転職先の保育園の人間関係を予想する方法
優れた転職エージェントなら、既に様々な保育園の内情を知っています。
よって、転職する際に、転職エージェントを使うのが一つの方法です。
しかし、自分で探す場合や転職エージェントが内情を知らない保育園の場合、どうやって入社前に転職先の人間関係の状態を調べるか?
ここで書いた人間関係スキルを身に着けておくのは重要ですが、ある程度先に転職先の人間関係を予想したいところですよね。
そこで、見るのは「園長」です。
いくら企業などが多数の保育園を運営していて、経営状況が万全だとしても、やはり現場を取り仕切る園長の能力や人柄は絶対に重要です。
保育士不足なので面接では良い顔をしているかも知れませんが、面接などで色々な話をする中でどのような考え方の人かを探りましょう。
もし、人事担当の人が面接を担当し、園長に会えない場合などは、見学などを申し出て園長がどんな人か確認しましょう。
自分でやるのが不安な場合は、優秀な転職エージェントに先に聞いてきて貰いましょう。
下部でオススメしてますが、人間関係の良い保育園を紹介する専門のエージェントもいます。