保育士さんの天敵の一つ「インフルエンザ」。
毎年毎年、保育士の誰かがインフルエンザにかかってませんか?子どもも含めれば、必ず誰かかってますよね。
もし、貴女がインフルエンザになってしまった場合、どうするのが正解なのでしょうか?
答えはもちろん「休む」なんですが、もう少し正確に知っておくべきことがあります。
出勤したらどうなる?欠勤期間はどうするか?給料はどうなる?有給休暇は?などなど、この辺の疑問にインフルエンザの基礎知識を交えながら答えます。
保育士のインフルエンザでの出勤停止の規定はない
大人がインフルエンザになっても、子どものような出勤停止期間は法律などで定めはありません。保育園が独自に作ってもいいし、作らなくてもいいんです。
子どもは学校保健安全法によって、「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで出席停止」と決められています。(コレ、丸暗記レベルの必須知識です。)
昔は「解熱後2日」だけでした。変わることもあるので常に情報収集しましょう。
保育士さんなら見たことある人は多いと思いますが、保育所における感染症対策ガイドラインというものがありますので、それが改訂されるたびに見ておけば大丈夫です。
しかし、大人の場合は、こういう規定はありません。保育園や本人の判断に委ねられます。
普通の保育園の場合は、インフルエンザの感染源が保育士になるのは避けたいので、休ませてくれます。
ただ、もちろん自分で勝手にインフルエンザと診断出来ませんので、ちゃんと医師の診断を受けましょう。そしてもちろん、診断書ももらいましょう。
病院に行かずに自分で勝手に予想すると、こんなことになった人もいますよ。
酷い例
インフルエンザだと思って病院に行かずに保育園を休んだら、実はノロウイルスで、その直後に本当にインフルエンザになってしまい、また休んだ。
そのため、保育園にはどちらかが嘘のインフルエンザでズル休みだと思われた。
保育士がインフルエンザで出勤するということ
「意外と体力に余裕あるし」とか言って、インフルエンザじゃないと決めつけて出勤してはいけません。
また、「体調悪いけど給料引かれたくないし」とか言って、インフルエンザを隠して出勤してもいけません。
例えば、予防接種を受けていてもインフルエンザになることはあります。そして、予防接種を受けていたので症状が軽くなっているだけ場合があるのです。
または、体力がある人は、インフルエンザでも動き回れるかも知れません。
しかし、ウイルスは持っているんです。
インフルエンザによる死亡数は年間214人(2001年)~1818人(2005年)と、亡くなっている人も沢山いるんです。
子ども達にインフルエンザウイルスを撒き散らしに行くのは、犯罪レベルだと思います。
保育園の感染症対策を確認しよう
保育園の職員が何人もインフルエンザにかかる場合は、保育園の感染症対策が甘い可能性があります。
保育園の感染症対策が甘い場合、保育士が休みまくるため、インフルエンザでも無理して出勤する職員が出てきたりします。
感染症対策は命に直結することですので、甘いなんてあり得ないんですよね。
感染症対策すら甘い保育園は、別の意味でブラック保育園ですね。
そういう保育園は、他にもブラックな要素が沢山あるはずですので、速やかに転職するべきでしょう。
インフルエンザの場合は、飛沫感染と接触感染ですので、その対策が出来ているかを確認しましょう。
この辺の対策が分からない場合は、感染症対策ガイドラインを確認して下さい。
厚生労働省▶▶保育所における感染症対策ガイドライン (2018版)
保育士のインフルエンザの欠勤期間と給料
おおむね、先程の「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで出席停止」と同じような出勤停止期間になります。
ただ、前述の通り、大人には規定はありませんので、あくまでこの期間が参考になるだけです。
当然、医師の診断を受ける必要がありますので、医師の診断に従って下さい。
最近の抗インフルエンザ剤は効果が強いので、すぐに治って出勤OKが出たりしますからね。
あと、多くの保育園では病気休暇がないので、休むと給料は支払われませんが、欠勤期間が4日を超える場合は、傷病手当が貰える可能性があります。
当たり前ですが、元々休みの日(日曜など)は欠勤日に含まれません。
全国健康保険協会▶▶傷病手当
有給休暇を使って保育園を休む
有給休暇が余っているなら、有給休暇にしてもらうのも良いですね。
余らせて有給休暇が消滅してしまうような場合は、勿体無いですからね。
ただ、インフルエンザなどの病欠時の有給休暇の注意点を少しお話します。
保育士側から「どうせ休むので有給休暇にしたい」という申し出をするのはOKですが、保育園側が病欠を勝手に有給休暇に当てることは出来ません。
有給休暇は、労働者が取得する時季を選べるのが原則ですから、もし自動的に有給休暇にされる場合は、ブラックな考えの保育園の可能性があります。
有給休暇の取得方法についての規定があるでしょうから、突発的な病欠を有給休暇にすることを許さない保育園もあります。
どうせ休むことなので、保育士が有給休暇にしたいと言えばすれば良いと思いますが、ブラック経営の保育園は有給休暇という言葉が禁句みたいになってるところもあります。
こういう保育園はササッと辞めましょう。
最近は保育士さんには、退職代行サービスが流行ってるので、それを活用するのもアリです。
▶︎▶︎退職代行
さいごに
インフルエンザは毎年死亡者が出る感染症です。
甘く見ずにしっかり感染症対策を行い、インフルエンザになった場合はしっかりと休みましょう。
抗インフルエンザ剤を病院でもらってすぐ治せても、すぐ治したために自分の体に抗体ができずに、同じインフルエンザに二回かかることもあるそうです。
また、抗インフルエンザ剤が効きは、当然、個人差があります。
インフルエンザなのに子どもを連れてくる保護者もいますが、それこそ死亡者数などを教えてあげて、自分の子どもを保育園に連れてくるリスクを教えてあげて下さい。