ブラック保育園を見極める8ポイント|保育士は転職前に要チェック!

ブラック保育園を見極める8ポイント|保育士は転職前に要チェック!

ブラック企業やブラック保育園は当然に存在します。

ブラック保育園と気付かずに損していませんか?

保育士さんは、ブラック企業やブラック保育園を見極めるために、しっかりと知識を身につけましょう。

ブラック企業(保育園)とは?


明確に定義されていないのが現状ですが、基本的には労働基準法や職業安定法と言った法律を違反しているかどうかで分かります。

違法性がないのに、自分達が思いやってもらえていない程度で、ブラックブラックと言う風潮もありますが、違法でなければブラック企業とは言えません。

ブラック保育園でよくある違法行為

  1. サービス残業・残業代未払い
  2. 募集内容と実体が違う
  3. パワハラ
  4. マタハラ
  5. 持ち帰り残業
  6. 職場環境配慮義務違反
  7. 男女差別
  8. 有給休暇を支給しない

保育園でよくあるのは以上の通りです。それぞれ確認しましょう。

1.サービス残業&残業代の未払い

サービス残業は、残業していない事にされる残業。

残業代の未払いは、残業したのに残業代が支払われない、もしくは正しく支払われないことです。

保育士さんからするとどちらも同じことかと思いますが、一応、このような違いがあります。

サービス残業や残業代の未払いは当然に違法なわけです。ブラック確定です。

残業代の未払いは、人件費の削減のために行われているわけですが、サービス残業は以下の理由から横行しています。

人件費を削減して黒字を上げる

残業代は時給換算後の1.25倍の金額になります。よって、残業していなかったことにすれば、人件費が大幅に削減されます。

また、全員を1.5倍働かせれば、2人で3人分の労働になりますので、人員削減もできます。

残業時間の上限を超えるのを隠すため

特別条項付きの36協定というものを結んでいない場合、残業時間には上限がありますので、残業時間の上限を越えないように残業を無かったことにすることもあります。

今のような深刻な保育士不足の場合、人員削減をしたい訳でもなく、単に人が増やせないこともあります。よって、やむを得ず保育士さんたち残業をさせていて、やむを得ず残業代が膨らみ、経営が成り立たなくなることもあります。

やむを得ずサービス残業をさせても、違法は違法ですし、人員不足ではない保育園もたくさんあります。保育士不足は社会問題ではありますが、やはり責任は保育園にあり、その責任を保育士さんが負う必要はないのです。

もし、今の保育園にサービス残業があるならば、転職を考える材料の一つになります。

また、もしちゃんと協定が結ばれていて、残業代も払われているなら、拘束時間が長くても違法ではありませんので、ブラックと断定することはできません。

2.募集内容と実体が違う

保育士さんも、普通の会社員の人達も、人事経験がなければ法律に詳しい訳がありません。

雇用契約書を読んでもあまり意味は分からないかも知れません。

そこにつけこんで、面接時や採用時は良いことばっかり言って誤魔化し、求人広告だけでなく雇用契約書にもウソを書いていたりすることもあります。

よくあるのは、実はみなし残業代(固定残業代)が含まれていたり、入社後に給与が変わる、役職が変わるなどです。

みなし残業代(固定残業代)は、一定の残業代を最初から給与に含んでいることです。最初から残業代を給与に入れておけば、求人広告に給与を高く書くことが出来ますので、人を集めやすい訳です。

しかし、それをしっかりと周知していなければ違法です。

また、給与や役職が入社後に変わること自体は違法ではありませんが、能力不足などの理由なく、はじめから決めていて、隠していたのであれば違法です。

もし今の保育園の入社時にこのようなことがあったのなら、転職を検討したほうが良いでしょう。

転職する際にも、みなし残業代(固定残業代)について説明がされていなければ、その保育園には入社しない方が無難です。

3.パワハラ

園長や主任が、上司という立場を利用してハラスメント(嫌がらせ)行為を行うのがパワーハラスメント、パワハラです。

単に、怒られたとかではパワハラにはなりません。

パワハラは、以下の種類が保育園ではよくあります。

身体的・精神的な攻撃

殴る蹴るは流石にほとんど遭遇しないと思いますが、「保育士に向いていない」とか「人として終わってるとか」そういう発言はパワハラにあたります。また、ミスを必要以上に怒るのもパワハラです。

上司はしっかりとした管理能力がなければなりません。しっかりと正しく怒ることも仕事です。

仲間ハズレ

精神的な攻撃ではありますが、頻繁に一人だけ個室で仕事をさせられたり、ミーティングに参加せなかったりするのはパワハラです。

過大な要求、過小な要求

出来るわけもない仕事量を与えられたり、いきなり大きな仕事を任されて放置されたりするのは過大な要求です。

能力不足などの問題がないのに雑用しか与えられない、掃除ばかりさせられるなどは過小な要求です。

これらもパワハラになります。

プライベートへの干渉

仲が良ければ良いのですが、彼氏がいるのかとか、結婚しないのかとか、旦那の文句とか、趣味の批判とか、プライベートなことへ必要以上に干渉し、不快にさせられる場合はパワハラになります。

また、飲み会に強制的に連れて行かれるのもパワハラになります。

ちょっとしたことでもパワハラと文句を言っていたら、流石にどこでも仕事になりませんが、精神的に苦痛を与える目的であればパワハラであり違法行為です。

この場合は上司が違法行為をしているのですが、それを放置するならばその保育園はブラックと言えるでしょう。経営者がパワハラをしているのであれば、もうアウトです。

4.マタハラ

子どもが居ないお局や、園長、同僚でも、妊娠した保育士さんにハラスメント行為をするのがマタニティー・ハラスメント、マタハラです。

マタハラにも色々な種類があります。

  • 妊娠した保育士さんを退職するように仕向ける
  • 子どもが居ることを理由に出世させない
  • 妊娠を理由に不採用にする
  • 妊娠に関する文句を言う

「休めて良いね」「みんな忙しいんのに」「サボり?」などで文句を言うのはマタハラです。

子どもが好きで、子どもを育てることを生き甲斐にしている保育士さんが、最もしてほしくない行為です。

子どもが産めない社会を作るって、保育園・保育士の存在を否定することですから、本末転倒ですよね。

妊娠すると、人によってはすぐにつわりが酷くなることもありますし、お腹が大きくなれば普通に動くのも大変です。

保育士不足なのに、急に欠員が出るのは困ります。保育士さんにはある程度の自覚と計画性を持って妊活して欲しいとは思いますが、一人で子どもを作るわけではありませんので、やはり保育園側もしっかり理解してサポートして欲しいですね。

保育園でマタハラは私は最低の行為だと思います。もしマタハラが横行しているなら、即転職をおすすめします。

5.持ち帰り業務

保育園の代名詞と言っても過言ではなかった、持ち帰り残業。

持ち帰り残業も違法性がある可能性があります。

持ち帰り残業には2種類あり、「自主的な持ち帰り残業」と「指示された持ち帰り残業」があります。

自主的な持ち帰り残業

残業すれば終わらせられるが、会社でやりたくない。などの理由で自主的に持ち帰る場合は、残業代を請求するのは難しいです。

勝手に持ち帰るのは、園児などの個人情報の漏洩に繋がる危険もありますので、おすすめしません。

指示された持ち帰り残業

就業時間や残業しても終わらない仕事なのに、「明日までに仕上げて」などと言われれば、それは持ち帰って仕事をしろと指示されている訳ですので、労働時間になります。

そして、就業時間後に労働するわけですから、残業です。

会社は家での正確な労働時間の測定が困難なので、残業代を請求しても、結構トラブルになりますが、本来は残業代を支払うべきです。

「持ち帰ってでもやれ」と言われれば、確実にアウト。

持ち帰り残業が横行している保育園は、ブラックと言えますので、転職を検討しましょう。

6.職場環境配慮義務違反

適正な査定が行われない、訳の分からない問題社員を放置する、パワハラ・マタハラを放置する、人間関係が悪いのも改善しようとしない、いじめを放置するなど、汚い環境を改善しない、老朽化しているものを放置するなど…

会社には職員が快適に働ける環境を整える義務があります。

人間関係の改善を会社がする行うのは難しいかも知れませんが、何かしらの配慮はする義務があります。

何でも「勝手にしろ」的な感じで放置するのはブラックです。

7.男女差別

男性保育士に対する扱いが悪いのは、違法です。

一般的には女性というだけで昇進しないなどがありますが、保育園の場合は逆で、男性保育士だから仕事をさせないというのが多いです。

逆に男だからと言って、仕事ができないのにドンドン出世するのも男女差別です。

男女差別は完全に時代遅れですので、今後は男性保育士も増えてきますので、柔軟に対応できない保育園は将来的に行き詰まるでしょう。

8.有給休暇を付与しない

有給休暇を取れないような環境を作ったり、本来は10日あるのに5日しか取らせないとか、退職時に有給休暇を消化させないとか、会社が有給休暇を取らせないことは出来ません。

保育士さんが有給休暇を取りたくないなら話は別ですが、規定に添って申請しているなら、規定の日数は必ず取れる権利があります。

有給休暇については別に詳しく書いていますので、有給休暇について詳しく知りたい方は読んでおきましょう。

まとめ

以上の8点に一つでも該当するだけで違法なので、一つだけでも該当するなら転職を考えて良いのですが、この保育士不足の現状では全てが完璧な保育園を探し出すのも大変です。

本サイトの色々な記事を読んで、転職を成功させましょう。

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