年度途中だけど…
園長や主任がクソすぎて辞めたい。保育士足りてなくて激務で辞めたい。ブラック保育園だったから辞めたい。
保育士は年度単位で転職を考えるんですが、「そんな風潮なんて知らん!」と思ってしまうほどのストレスを受けているのなら、転職しても問題ありません。
しかし、年度途中で退職を決意し、転職する場合、どのようなメリットとデメリットがあるかを一応確認してみましょう。
保育園の経営を担当していたころは、年度途中の退職者が出ると現場はかなり荒れました。
でも、やはり自分の人生は自分で決めるしかないですし、自分の幸せのために動かないといけないこともありますよね。
保育士だからって、他人のためだけに生き続ける必要なんてありません。
保育士って年度途中で辞めても良いの?
保育士さんが年度途中で辞めるのはタブーな風潮があります。
保育士だろうと一般企業だろうと、年度途中に辞めるのは困る場合がほとんどです。
それは、新卒が補充されるのは4月ですし、年度替りに人が動くことが多いので、辞められると次を探すのが大変だからです。
そこで、「年度途中で辞めるなんて保育士失格だ!」とか訳のわからん説を唱えて、年度途中に辞められるのを阻止しようとします。
良いですか?次を探すのが大変な”だけ”です。
保育士側だって自分の担当の子供たちを進級なり卒園するまで見たいと思う気持ちがありますが、それでも辞めたいと思わされたんですから、「辞めて良いのかな…」なんて悩む必要はありません。
年度途中でオープンする保育園だって沢山ありますから、年度途中に辞めるのが悪なんてのはありません。
年度途中で辞める権利は法律で保証されてますから、辞めたいなら辞めて良いです。ただ、引き継ぎ事項があるなら、しっかりやってください。
もちろん、いきなり行かなくなるなんてことは、保育士どころか社会人としてもアウトです。(ブラック保育園は別ですが)
年度途中で転職する保育士のメリット・デメリット
さて、辞めたいなら辞めて良いというのは確定事項として、辞める場合にどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
ぶっちゃけ、最大にして唯一のメリットはストレスからの解放です。
これが全てですね。
もし、結婚や妊娠もしくは介護などで辞めなければならないのに、「保育士失格!」とか高圧的に言ってくる保育園はクソでしかありませんので、もう辞める時期を早めて良いくらいです。
さて、デメリットを見てみましょう。
- 人気の保育園に空きがない可能性がある。
- 転職先に年度途中でも辞める人と思われる。(履歴書に傷がつく)
- 年度途中なので保育の流れが固まったところから入らなければならない。
- 子ども達の卒園や進級を見送れない。
- 猛烈な引き止めにあったり、「非常識!」とか文句を言われる可能性がある。
デメリットはこれくらいです。
このデメリットと今受けているストレスと天秤にかけて、ストレスが勝つかどうかは一度考えてみてくださいね。
流石に勢い”だけ”で辞めるのはお勧めできません。
ただ、人間は怖いもので、辞めグセがついてしまうことがあります。
変なクセがつかないように、次の転職先ではそれなりの年月を勤め上げる覚悟をしておいてください。
保育士に限らず、ポンポン辞める人は信頼されません。
年度途中に辞められた場合の保育園への影響
保育士不足の現在では、保育士さんは転職は容易ですが、保育園側は保育士確保が難しいです。
年度途中で欠員が出ると、最悪の場合、年度末まで保育士の補充が出来ないこともあります。
つまり、残された保育士さんは辛い思いをすることになりますし、辛い思いをした他の保育士さん達も転職を考え始めます。
そして、最終的に被害を受けるのは、子どもや保護者です。
国家資格を持つ者は、専門家として国から認定されています。専門家ですから、途中で投げ出すのは控えて欲しいと思います。
しかし投げ出すのではなく、ちゃんと理由があって辞めるんなら、誰も止められはしません。
パワハラやいじめなどのハラスメントを受けていたり、残業代の未払いみたいなブラック保育園のせいで辞めたいという場合、辞めて当然です。
保育士さんは何と言っても体が資本です。体を壊すと治るまでが大変です。自分の人生がおかしくなってしまう前に辞めましょう。
保育士はギリギリまで頑張らないようにしてください
残された同僚が…
残された子供たちが…
履歴書に傷が…
こんなことを考えて自分が壊れてしまったら、下手したら何年も苦しむことになります。
言い方は悪いですが、同僚も子供も所詮は他人です。
自分が健全な心身の状態を保っていないと良い保育もできません。
無理して頑張ってたのに病気になって、逆に保育園や子供に迷惑をかけても仕方ありません。
保育園・保護者・そして圧倒的弱者の子供に囲まれると、限界を超えて頑張ってしまう人もいます。
でも、とにかく、他人ではなく自分の人生を生きることが大事ですよ。
年度途中で辞める際の保育士の注意事項
このサイトではあちこちで書いているんですが、以下のことは注意してください。
- 先に転職先を決めてから辞める
- 保育園の規則に従って辞める(妥当な規則な場合)
- 次の面接の際にはネガティブな理由をできるだけ言わない
他の記事にも書いていることなので、ちょっとだけ掘り下げておきます。
転職先を決めてから辞める
転職先を決めてしまうことで、引き止め防止にもなりますし、収入の切れ目もなくせますので、先に転職先を決めてしまいましょう。
保育園に辞めると伝えてから探しても間に合うと思いますが、決まっている方が安心できます。
準備はしっかりしておくに越したことはないです。計画を立ててしっかり準備するのは保育でも同じですね。
保育園の規則に従って辞める
「法律では2週間前に伝えれば辞められるんだぞ!」とかいきなり言う人がいますが、これを先に言っちゃうのはアホです。
保育園の退職に関する規定はあらかじめ定められていて、保育士はそれに同意して働いていることになっているんです。
つまり、約束している訳ですから、簡単に破ってはいけません。
ただ、年度末しか辞められないとか、役職もついていないのに半年以上前に申告しろというのは妥当ではありませんから、これは守る必要はありません。
こういう明らかにおかしいことを言ってきた時には、法律を持ち出しても良いです。
次の面接の際にはネガティブなことを言わない
年度途中の転職なので全く言わないのは無理だと思いますが、面接で退職理由を聞かれた時は出来るだけネガティブ発言はしないようにしてください。
ネガティブ発言とは、ブラックだった、給料が安かった、園長がクソだった、同僚に変な奴がいた…とかそんなことです。
年度途中の転職で、これを言わずに質問をかわすのは限界がありますが、出来るだけ減らしてください。
「保育園の体制が急に大きく変わった」とかなら言っても構いません。
求人票やホームページなどから、次の保育園がアピールしているポイントを選んで、そこに惹かれたという風に持って行ってください。
ネガティブ発言が多いと、面接官も信用できなくなります。
さいごに:保育士でも他人より自分の幸せ
福祉のお仕事は他人の幸せのサポートですが、それはあくまで仕事上の話です。
自分の体や精神がおかしくなってまで他人を幸せにする必要はないんです。
というわけで、今回の記事をまとめます。
- 年度途中で辞めても構わない
- 年度途中で辞めるデメリットはあるが、繰り返さなければ良い
- 保育園・同僚・子供・保護者に迷惑はかかるが、頑張りすぎてはいけない
- 面接でネガティブ発言を控え、転職先を決めて、規定に沿って退職しよう
それでは良い転職を!