年度末に「保育士不足だし辞める感じを出せば給料上がるんじゃね?」
転職の際に「今より給料上がるところじゃないと嫌だわ」
とか言ってる保育士さん。ちょいとお待ちを。
そんなことばかり言ってたら、誰にも相手されなくなります。普通に考えたらわかることなんで、頭を動かしましょう。
あなた、間違いなくギバーじゃなくテイカーですね?
早速いきましょう!
交渉すれば給料が上がると思っている保育士は捨てられる
交渉しただけで、給料が「5000円アップした!」「1万円アップした!」という成功体験を得てしまったことありますか?
または、転職エージェントの言うことを鵜呑みにして、何の根拠もなしに給料アップを目指しちゃったことありますか?
もう残念すぎます。
目先の利益に飛びついて、人生失敗するタイプです。
確かに、その年度は良いかも知れませんね。運が良ければ2〜3年は何事もなく過ごせるかも知れません。
ただ、毎年毎年そんなことしてたら、保育園側から「こいつ辞めさせないと鬱陶しいな」と思われます。
毎年交渉しまくるあなたの評価はこんな感じ
保育士不足だし今から人を確保するのキツいから、とりあえず要求を受け入れておこう。ただ、来年度いっぱいで辞めさせるために、1年かけて次の人を探そうor誰かを育てよう。
来年度末もどうせ交渉してくるから、その時に辞めさせりゃ良い。
そこで交渉のみで給料アップを目指すなんてアホのすることで、リトミックや体操の指導、または障がい児保育を勉強したりして、あなたの価値を上げないと給料が上がるどころか、下がります。
理由は簡単で、待機児童や保育士不足は年々解消しているので。あなたの価値は相対的に下がり続けているからです。
世の中の原則:あなたの収入は誰かの支出です
あなたの収入は誰かの支出ですから、あなたが望んだからと言ってお金がもらえることはありません。
あなたの給料を上げるには、誰かに多く支出させる必要があります。(もしくは誰かの収入を奪う。経費を削減するなど。)
結局、大きい視野で考えると、あなたの給料はあなたが稼ぐしかないんです。
「私が人の1.3倍仕事をこなすんで、誰かの給料を0.7倍にしてくれ」
とか
「私がこのサービスで親から金を追加で取るので、給料を上げてくれ」
とか
「業務を効率化してみんなの残業を減らす仕組みを作るから、給料上げてくれ」
とか
そういう話です。
単に「上げて欲しいわぁ」とか言って上がる仕組みはありません。
テイカー保育士は幸せになれない
ちょっとテキトーに問題出しましょうか。
- 保育指針内の保育所の目的は何ですか?
- 応答的な声かけ・見通しのある声かけとは何ですか?
- 5領域をつまることなく言えますか?
- 防炎性能のない防災頭巾は防災頭巾と言えますか?
- 避難梯子は2方向避難の経路に数えますか?
- SIDSは日本語でなんて言いますか?
- モンテッソーリは保育士ですか?
- あなたの園の保育理念は言えますか?
まあ、まともな保育士なら余裕で全問正解するでしょうが、これ一問でも分からないなら、給料を交渉をするレベルにありません。
保育士としての基礎知識もないくせに、給料アップなんてビックリです。
「○○するなって言ってるでしょー!」とか「なんでこんなことしたの!?」とか「残さず食べなさい!」とか、子どもに謎の声かけや質問をしてるんでしょうね。
そして、あなた自身は「ついついやっちゃうのよね〜」「ま、いっか」「この食べ物、苦手だからいらな〜い」とか言ってるんでしょうね。
そしてそして、給料アップしたいとか言いながら、後輩に「これやっといてぇ〜」「腰痛いからこれよろしくぅ〜」「パソコン分かんなーい」とか言ってるんでしょう。
人に厳しく、自分に優しい人間ですね。そして、人から搾取して自分の利益を得るタイプですね。
ギバーとテイカーとマッチャーで言うところの、テイカーです。奪うだけの人です。
(ギバーはGiveで与える人です。テイカーはtakeで取る人です。マッチャーはMatchで貸し借りなしにする人です。)
2000年以上前から語り継がれる名言がります。キリストって人が言ってます。
欲すればまず与えよ。(交渉する前にやることやれ。ちょっと違うけど。)
損したら不幸だとか、人から何かをもらわないと幸せじゃないって錯覚してたり、承認欲求が強すぎるんですね。
終いには、得をしなかったら損したとまで考えるようになります。
欲しがるだけの人は、誰からも何も与えられなくなり、最終的には誰からも慕われないどころか不要とされ、幸せになれず虚しくに死んでいきます。
本来は充分に幸せを感じられる状況にあっても、不幸だと感じてしまいます。
「すぐ転職できるから良いや」的な”開き直り退職”も、もうやめよう
あなたの価値は相対的に下がり続けています。
あなたの価値を上げなければ給料は上がりません。
実際に都内の保育士は、宿舎借り上げ支援事業も含めると、10年前と比べれば、あり得ないほど待遇がよくなりました。
しかし、宿舎借り上げ支援事業もそのうち終わり、保育士の待遇が悪い叫んでも放置されます。
行政のお金も無限ではないので、より困っている業界を助けなければならないので、当たり前です。
業界には、流行り廃りや、良い時期と悪い時期があります。また、どんな時期でも、儲かってる保育園と儲かってない保育園があります。
開き直って勢いで退職すると、履歴書も汚れます。
「くれ!くれ!」とか言ってると、価値が下がっているところに、評価まで下がってしまいます。
最終的に、訳のわからない保育園で訳のわからない給料で働くことになります。
おわり|交渉は要注意だが、アピールしないと分からない園長も…
テイカーだとか未来はないとか、色々言いましたが、もちろんちょっと大袈裟です。
交渉せずにちゃんと評価されるような行動を取れと言っている訳ですが…
ブラック保育園なら転職した方が良いですし、不当に安い給料だと思ったら交渉すれば良いです。
また、何も言わない人より、色々と意見したり要求する人の方が得をするのは事実です。
これが困ったところなんですよね。
例えば、書類をバンバンさせられるけど、全然書類の時間をもらえず、できる訳ないのに締め切りに間に合わなかったら「仕事できないじゃん」とか言ってくるみたいな園長ですね。
そんな分かってない園長には、「ちょっと、この量だととても終わらないんですけど…」と言ってあげないと、園長が自分の仕事が無茶振りだって気づかないんですよね。
こういう残念園長の場合、頑張ってる割に評価を低くされてる可能性があります。
ただ、保育士は保育の専門家です。国家資格は専門家ですから、スキルと知識が充分にあり、それを磨き続けるのは絶対です。
それでは、よい保育士ライフを!