保育園で仕事していると、喜んでる時や待たせている時、自由時間など、子どもがピョンピョン飛び跳ねてますよね。
子どもの発達について、個人差が大きいので、一律もしくは断定的に考えることは、無意味なんですが、大人からすると不思議ですよね。
このピョンピョンですが、”謎”とも言われてますが、近いものとして”自己刺激行動”があります。
自己刺激行動は「無意味に同じ動作を繰り返すこと」とされており、自閉症やADHDの症状の一種みたいに説明されることがありますが、全くそんなことはなく、大人でもやります。
さらに、成長の途中にある子どもに於いては、この”自己刺激行動”として捉えて問題ないと思っています。
では、説明にいきましょう!
子どもの飛び跳ね続ける系の行動
待ってる時にただ飛び続けたり、褒められた時に「やったー!」と言いながら飛び続けたりしますよね。
「イエーイ!ピョーン!」と一回で済むなら良いですが、ずーっと飛び続けられると、「ちょっと大丈夫か?」って思いますよね。
ただ、以下もこの飛び続けるのと同じ系統の行動だと言えます。
- 同じ場所でくるくる回る
- ただただ走り回る
- 意味もなく何かに登ろうとする
こういう子どもは結構多いですよね。
これらは、前述の”自己刺激行動”ですね。
子どもが派手な自己刺激行動をする理由
保育園の中には完全フリーダムな園もあり、ひたすらクルクル回ってても、走り回ってても許容するところもあります。保育指針変わってからは、完全フリーダムはもうダメですけどね。
子どもは自然にバランス感覚を鍛え続けているので、とにかくバランス感覚を刺激できそうな動きをやりたいんですね。
意味不明な怪行動ではないということです。
そして、成長するにつれて「今やったらマズイな」とわかってきますので、小学生になれば、教室をただ走り回ったり飛び続ける子は激減します。
結局どうなっていくのかと言うと、社会的に許される自己刺激行動に変わっていきます。
大人もやってる自己刺激行動
もう分かったと思いますが、自己刺激行動は大人もやっています。
- 貧乏ゆすり
- 髪をいじる
- ボールペンをカチカチ
- 落書き
- などなど…
いくら大人でも、不動で椅子に長時間座るのは辛いですし、眠気も来るかもしれません。
イライラするとついやってしまう行動ありますよね?私の場合は、指の皮膚をカリカリしてしまいます。
小学校以降に派手な自己刺激行動ばかりしてしまう場合、多動系の障がいかも知れないという風になります。
もちろん、我々保育士は障がいだと断定することはできませんので、そこは注意です。極端な話、ジャングルで育った大人は、日本の社会性なんて関係ないので、じっと座る訳がなく障がいではありません。
我々は、ちゃんと社会的に許容される自己刺激行動を取れるように促していかなければならない訳ですね。
子どもの自己刺激行動の捉え方
自己刺激というとなんか怖い感じを受ける人もいますが、バランス感覚を磨いたり、ストレス対策のためにやっている行動という訳です。
これが、汗だくになって倒れるまでピョンピョン飛び跳ね続けたり、クルクル回り続けるなら、ちょっと専門家へ相談ですが、しょっちゅう”ぴょんぴょんしてる”くらいなら、全然怪行動ではないということを理解しなければなりません。
そして、大人ですら自己刺激行動をしている訳ですからね。
5〜6才の子に「なんでそんなに飛び跳ねるの?」と聞いてみると分かりますが、「暇だから」と答える子もいれば「自分でもさっぱり」的なことをいう子もいます。
で、さらに言えば。飛び跳ねさせているのは、保育士側とも言えます。つまり、暇にさせるなどのストレスを与えるような保育をしているのが原因ということですね。
「先生の話を聞きなさい!!怒」と高圧的にいくのは、ただの支配ですので、ダメなのは明白です。
このピョンピョンやクルクルから、より社会的に許容される行動へ少しずつ移行させるために、色々な声かけや工夫をしていく必要がある訳です。
説明してあげたり、ハンドエクササイズみたいなやつを何か持たせて手持ち無沙汰を無くしてあげたり、色々な方法を実践して、派手な行動を抑えられるようにしていきましょう。
ベース、”体はしっかり動かさせる”こと、”ストレス減らす・発散させる”ことですね。そして、自己刺激行動を小さくするように促していきましょう。