普通の保育園で働くのに疲れ果てた…。もしくは、もっと保育士としてスキルアップしたい!
こういう場合に、気になる病院系の保育士ですが、全く関わった事がない保育士さんだとどれがどれだか、よく分からないですよね。
保育園はそもそも保育所が正式名所ですし、その保育所も基本的に認可保育所のことを指す訳ですし。通称みたいなのが多いので、余計分かりにくいです。
今回は、病院関係の保育士の仕事をまとめて解説します。
病院内保育士・医療保育士・病棟保育士…何がなんだか
何やら似すぎて訳が分かりませんよね。しかも、結構ネットにはテキトーな情報も紛れていて、余計訳が分からなくなりますよね。
色々な言い方がされますが、保育の国家資格は保育士だけです。「◯◯保育士」という国家資格はありません。
どこで働いているかが前にくっついているだけです。
さて、これらを分かりやすく説明していきます。
病院内保育士
病院内保育所で働く保育士です。なぜか「病」をとって院内保育所と呼んだり、院内保育をすると言うことも多いです。
病院内で働く保育士じゃないですよ?病院内の保育所で働く保育士です。
病院内ですから、病院の中と思いますよね。病院の中の保育園なんですね~。分かりにくいです。
病院内保育所とは、看護師さんやお医者さんの子どもを預かる場所です。出産後の、看護師や医師の退職を防ぐことと、再就職を促進するのが目的ですね。
病院内保育士の仕事内容
看護師さんやお医者さんの子どもだけを預かる訳ですから、病院職員専門の小さい保育所というイメージでOKです。
病気の子どもを預かる訳でもありません。
普通の保育園と設備や規模が違うだけで、仕事内容まで全然違うということはありません。
病院内保育所で働くメリット・デメリット
病院職員専門の小さい保育所ですから、普通の保育園とは少し違います。
メリットと取るか、デメリットととるかは考え方によりますが、以下の特徴があります。
- 子どもが少ない
- 大きい行事がない
- 保護者が隣の病院にいる
- 最長24時間営業で開所時間が長い
- 病院内保育所そのものの数が少ないので求人数も少ない
24時間開所しているなら夜勤がありますので、夜勤手当があり給料は上がります。しかし、生活は更に不規則になるのは覚悟しなければなりません。
医療保育士・病棟保育士
まず、医療保育士と病棟保育士、これは同じなんですね。そして、こちらは完全に病院の中で保育します。
医療機関で働く保育士であったり、病棟で働く保育士であったりと、そういう訳です。
医療行為をしないのに、医療保育士というのも誤解を招きますよね。よって、病棟保育士と表現する病院も多いんですよね。
しかし、このサイトでは、医療保育士の名称をメインで使っていきます。日本医療保育学会というのはありますが、病棟保育学会というのはありませんし。
それに、認定資格として「医療保育専門士」という資格もあります。国家資格かのように書いてあるサイトもありますが、国家資格ではありません。(この記事作成時点では、Wikipediaにも国家資格みたいに書いてありました。)
医療保育専門士という資格がありますが、この資格がなければ就職できない訳ではなく、保育士の資格だけでOKです。
医療(病棟)保育士の仕事内容
大人だけでなく、数日から数年まで幅広く、小さな子どもも入院しています。大人と違って、心身の成長がまだの子どもを、病院で放ったらかす訳にはいきませんよね。
仕事場が完全に病院の中であることで環境が全然違いますが、個々の子どもや保護者に対してやることは一応は同じです。発達に合わせた遊びを考えたり、心身のケアをしたり、保護者のケアをする訳です。
病院の中ですので保育園ではありませんから、仕事内容は大きく違います。
書類も病院オリジナルのものですし、子どもは入退院で代わる代わるです。そして、そこに医師や看護師との連携が入ります。医療行為をすることはありませんが、病状の共有やちょっとした行事を連携して行うなどですね。
医療(病棟)保育士として働くメリット・デメリット
こちらは病院内保育士よりも、更に特殊な状況下にあります。よって、これまたメリットととるのかデメリットととるのか人それぞれです。
- 病気などの子どもしかいない
- 行事が少ない
- 病院の決めた時間のみ保育する(労働時間はほぼ固定)
- 通常の保育とは違うスキルや発想が必要
- 医師や看護師などの全く別の職種と連携が必要
- 求人数が少ない
子供の年齢も病気も、全てその時々で違います。短期入院の子もいれば、長期入院の子もいます。それに、保育園ではありませんので、保育系設備も無い訳です。
この状況に臨機応変に対応しなければなりません。
しかし、この特殊な状況下で働くことは、スキルアップになると言えます。
また、名前が定まってないくらいですから、求人数が少ないです。
医療保育専門士
保育士として医療保育現場に常勤で1年以上(非常勤は時間数によりますが、年間150 日以上かつ 2 年以上)従事し、1年以上の学会会員であれば、申請することができます。
認定資格なので、求人募集の際に必須としている病院はありません。実際に働いてみて今後も医療保育士を続けたいと思うなら、取得すると良いでしょう。
医療保育士を経て、医療専門士を取得すれば、次に医療保育士として転職する際には少し有利になります。
さいごに
病院内保育士も医療(病棟)保育士も、求人数が少なく自分が勤められる距離内では、募集を見つけられないことすらあります。
求人数が少ないため、転職を検討するなら、掲載型のサイトを複数確認しつつ紹介型サイト(転職エージェント)も活用して探しましょう。